ECBナーゲル氏「自動的な利下げない」-コアインフレなお執拗
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、ドイツ連邦銀行のナーゲル総裁は12日、ユーロ圏の基調的な消費者物価指数(CPI)上昇率について、勢いがなかなか収まらないと認識を示した。
ナーゲル総裁はモントリオールで開かれた国際経済フォーラムで、政策委メンバーは借り入れコストを単に自動的に引き下げることはせず、あるがままに会合ごとに状況を判断すると語った。
ECBの先週の金融緩和決定を適切と認めながらも、ナーゲル氏は「コアインフレは確かになお非常に執拗(しつよう)だ。ラストマイルが最も困難だと誰もが承知している」と発言した。
ECBは6日に開いた政策委の会合で0.25ポイントの利下げを決定し、金融緩和を開始したが、その後政策委メンバーから追加利下げに慎重な発言が相次いだ。
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原題:ECB’s Nagel Says Euro-Zone Core Inflation Is ‘Still Very Sticky’(抜粋)
--取材協力:Mark Mann、Stephanie Hughes.
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Mark Schroers, Alexander Weber