「日本一のSNS総フォロワー数を誇る居酒屋」が明かす、総フォロワー300万人以上に成長するまでの意外な舞台裏
“オンリーワン”の動画を作るため、撮影に2時間かけることも…
コンスタントにバズ動画を生み出すには、どのような工夫を凝らしているのだろうか。 「基本的には、その時のバズっているトレンドの動画を意識し、そこにオリジナル要素を加えていくのを心がけています。ただ、バズってる動画を単に真似したからといってバズるわけではないんです。やはり、唯一無二の動画を追求しないと、面白くて価値のあるコンテンツは作れません。 そういう意味では、ワンカットを撮るために演技指導を含めて2時間くらいかける場合もありますね。もちろん、アルバイトの女性スタッフはTikTokの撮影も業務の一部なので、働いたぶんだけお給料は発生しています」 社長はサラリーマン時代、グラフィックデザイナーだったこともあり、幼少期からクリエイティブな発想が得意だったという。 ショート動画ではテレビCMのような“絵コンテ”を頭の中で描き、作っているとか。 動画全体のシナリオを設計した上で、「引き」や「寄り」といった演出や魅せ方を考えていくことが求められるわけだ。 哉月のTikTokでは、動画によって撮影や編集にかける時間が異なるとのこと。 「ダンス系の動画だと短時間で終わりますが、1秒ほどのカットを繋げて20カット程度にして、被写体が滑らかに動いているように見せる動画は結構時間がかかります。 動画の編集は、カットごとに切り取って繋げていけばいいんですが、本当に欲しいカットが撮れるまで何テイクも重ねる必要があるんですよ。凝った動画を作る際は、撮影に相当時間がかかっていますね」
数ヶ月間もバズり続けた動画が生まれた背景
2022年2月から投稿を始めた「#ちゃんと仕事してる?」シリーズは、海外のトレンド動画を参考に、オリジナルのストーリーを設計。このシリーズは毎回出すたびに多くの反響を呼び、半年間も続いたロングラン動画となった。 「元ネタは、海外で流行っていた『服チェンジ系の動画』」です。そこでは、セクシーな衣装に変わるのがオチでしたが、『#ちゃんと仕事してる?』では、私がいろいろな方法で衣装チェンジを阻止する設定にしました。 これがうまく当たって、『阻止してくる社長』を止めるアイデアのコメントが多く寄せられ、毎回動画を上げるたびに何百万回も再生されるほど人気の動画になったんですよ。本当に数ヶ月間はずっとバズり続けていましたね」 シリーズのファイナルを迎えるにあたっては、ライブ配信を敢行。 果たして、衣装チェンジは実現するのか。 それとも、いつものように阻止されるのか。 その結果を見届けようと、世界中から4万人以上の同時接続(同接)数を記録した。 このような飛ぶ鳥を落とす勢いで階段を駆け上がった 哉月のTikTokは、2022年にTikTok Awards Japan 2022にて「Rising Creator of the Year」を受賞。 いまでは、210万フォロワーを誇るアカウントとなっている。