最高年商200億円!「人生の最後」に《超有名スポット》を「ド派手な謎空間」にした「池袋の不動産王」の人生
長者番付に名前が載ったことも
やがて独立した加藤さんは官公庁内や大学病院内を中心に13軒もの理容室を経営するようになった。 「店舗探しのために不動産回りをしていたところ、自然と不動産に詳しくなり、資格も取りました。あるとき、理容室をスナックに改装して転売したら成功した。これを機に不動産業に転身。最盛期は池袋を中心に22軒のビルを所有していました。 同時に、骨董品の収集にも拍車がかかり、週末になると全国を車で飛び回っていました。車の上に駕籠を乗せて運搬したり、ミイラやツタンカーメン像を買いつけたり、今では考えられないことをしていました。 数々の珍しいものも購入しました。そのひとつが多摩川に現れたアザラシの『タマちゃん』の剥製。大井競馬場で開催されているフリーマーケットで購入しました。出品者は『タマちゃん』の剥製と言っていましたが、調べようがないので、実際のところはわかりません」 最高で年商200億円、長者番付にも名前が掲載され、一時は「池袋の不動産王」と呼ばれるまで隆盛を誇ったが、リーマンショックなどの影響は大きく、所有していた物件の多くを手放すことになった。だが、長年集めた秘蔵コレクションだけは手放さなかった。 「熊野町交差点について、『何だここは?』と言われますが、私にとっては人生の一部を展示しているようなものです。ちなみに、自宅には吉良上野助義央が乗っていた駕籠、ツタンカーメン像など歴史的にも価値の高いコレクションがまだまだあります。『タマちゃん』の剥製は母校である小学校に寄贈しました」 現在、加藤さんは交差点の近くに居を移し、24時間体制で展示スペースの管理運営している。
新作は富士山とゴジラ
「監視カメラを見ながらの生活。眠る時間がありません。費用にしてもすべて自腹。電気代や設置費用などで毎月100万円の出費です。ただ、好きでやっているので。 胃がんになり、『1年持たない』と言われてから5年以上が経ちます。いつ死んでもおかしくない。だからこそ、好きなことをやりたい。しかも、交通事故が減ったと聞いています。もし役立ったのであれば、それ以上うれしいことはない」 気になるのは今後だが、展示を増やす予定という。 「お金が出ていく一方なので、来年でやめようと考えていました。ただ、喜んでくれる人もいますし、最近は名所になってきた。今は可能な限り続けたいという思いです。 近々札幌の時計台と富士山の後ろからゴジラが現れるネオンを設置します。クリスマスに向けてサンタクロースの巨大フィギュアも設置予定です。クリスマス当日には私もサンタクロースに扮装して子どもたちにお菓子を配りたい」 さらにバージョンアップするという熊野町交差点の展示、一度見に行ってはいかがだろうか。 ……・・ 【さらに読む】年収3000万円は当たり前で、移住希望者も続出!「日本一の金持ち村」ホタテ長者たちが明かす「驚きの暮らしぶり」…【冬の3ヵ月間は休み、競争は存在しない、完全世襲制】
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