ドラマ初主演のSakurashimeji 田中雅功と高田彪我 真逆のふたりの挑戦「演じながら別の世界線を生きていました」
別の世界線の自分を生きているかのよう
――逆に演じられて意外だった部分はありますか? 高田 それでいうと勉強ができる具合が亮と海斗とは逆ですね。 田中 普段と? 高田 普段と。どっちかというとできるほうだもんね。 田中 でも亮くんは本当に頭がいいので、僕がやれって言われても無理ですけど(笑)。 高田 亮くんってなんか博識なところがあるんだよね。そういうところはセリフを覚えるのに苦労しました。 田中 意外だったところ……なんだろうな。亮は意外と度胸があるというか、対人でそんなに積極的に喋らないタイプではあるんですけど、何か思ったことがあったら結構ズケズケ言うタイプ。でも彪我はそこはあんまりないかもしれない。あと、亮くんはお酒を飲むよね。 高田 そうそう。ビールが好き。 田中 ……なんですけど、彪我は全然飲まないんです。亮くんが酔っ払ってちょっと気分が良くなる感じは普段の彪我じゃ見られないところではあったので、それは違いかなとは思いましたね。 ――大学生役だからこそ、ということで意識された点はありますか? 田中 大学4年生で社会人目前の、その頃にしかできない無茶みたいなのはたくさんありますよね。僕らは中学生の頃からずっとやってきているので、あまりそういう無茶を知らずに生きてきた部分があるので、僕らが知らなかった青春を今やるんだ、ということはずっと頭に入れていました。年齢は近いし、性格も近いからこそ、もしも僕らが普通に大学生だったらきっとこうなんだろうな、みたいな。 高田 僕らも社会人と言ってもね、就職活動してないからっていう面では、あの2人の方が偉いのかもしれない(笑)。 田中 ははは! 高田 でも別の世界線の自分みたいな感覚ではあるので、本を読んでいても、演じていても「こっちの世界線では、もしかしたら本当にこうだったのかもしれないな」と思いながら演じていましたね。
何かが自分の中に残るように考えながら演じていた
――撮影に入る前にはどういった準備をされたんですか? 田中 ほとんど2人芝居だったのでセリフが多いということもあるんですけど、常に一緒にいる彪我と2人芝居なので、いつでもどこでも読み合わせができましたね。別現場の控え室とかメイク中とか、ずっと読み合わせしてました。 高田 あと、あれじゃないですか。サウナに入るシーンとか大浴場に入るシーンがあるので体作りを……。 田中 してないよ、それ、オンエア観られたらバレるんだから! 高田 ジムも、普段1週間に1回ぐらいなんですけど。 田中 してない、してない。契約もしてないですから。 高田 このドラマのために週3回行きましたね。 田中 嘘つかないで。 高田 嘘です、すみません。でも、雅功がね、行き始めて……。 田中 もう本当に余計なこと言うなって!(笑) 高田 ははは! そこも期待していただけると(笑)。 ――今回お2人は初主演にして座長ということになりますが、今回、周りを固めるのは錚々たるキャストのみなさんです。その中で心がけたことや学んだことはありますか? 田中 簡単な言葉にはなってしまうんですけど、本当にすごい方たちで。 高田 本当にそうですね。 田中 少しでも何かが自分の中に残るように、ということはずっと考えながらやっていました。もちろん、主役をさせていただく上で、自分の120%を出せるようにっていう気持ちではやってるんですけど、錚々たる方々とやっていく中で足りない部分も如実に見えてきたりもします。ひとつひとつの間だったり、トーンだったり、全てのセリフを聞き逃さないように、とは思っていました。 ――何か心に残ったことはありますか。 田中 ちゃんと相手のセリフを聞いて、その感情に乗せてレスポンスする丁寧さと速さが格段に違うんですよね。そういうのを近い距離で見られてよかったな、と思います。 高田 本当にみなさんの演技が自然体なんですよね。最初に段取りの確認をするときに、本当にセリフじゃないみたいな感じでやられるんです。でもその自然な感じを出す力だったりは、その場の空気がやっぱ一変しますね。 田中 経験もない中、本当にいろんな方に助けられて、ありがたいな、という気持ちでいっぱいですね。まだまだ若輩もいいところなので、共演者の方だったり、スタッフさんにも助けていただいたり。 でも現場の空気が本当に良くて、みなさんすごく温かく接してくれるので、そこにも助けられている感じはしますね。 ――そして今回は主演だけではなく、主題歌もSakurashimejiが担当されています。 田中 昨日トラックダウンして、今朝最終ミックスを聴いたところです。本当にめちゃくちゃいい出来です! 今回は彪我が作ってきたデモを2人でブラッシュアップしてたんですけど、アレンジャーに OKAMOTO'Sのオカモトコウキさんをお迎えしました。最高の出来になったんじゃないかなと思っています。 高田 このドラマを作るというお話からいただいて、台本を読ませてもらってからの制作だったんですけど、完成後の感想といたしましては……。 田中 聞かせていただきたいですね。 高田 箇所によっては登場人物の心情とリンクする場所もあったりはするんですけど、それ以上にテーマが「旅」なんです。旅と言っても、人生の道のりというところにも当てはまる部分がいっぱいあるな、と思っていて、今後もずっと歌っていきたい曲になっています。