過去最低は「44.52%」 令和最初の参院選の投票率は?
令和初となる参議院選挙の投開票が21日に行われます。過去24回の参院選で最も投票率が高かったのは1980(昭和55)年の74.54%。逆に過去最低だったのは1995(平成7)年の44.52%でした。昭和の時代には大半が60%以上だった参院選の投票率は、1989(平成元)年の65.02%を最後に60%台に届かなくなっています。これまでの投票率の推移をまとめました。(参院選の投票率はいずれも選挙区) 【表】戦後最低は前回の「52.66%」 衆院選の投票率、今回は?
●第1回参院選の投票率は「61.12%」
参議院議員の任期は6年で、3年ごとに定数の半分を改選します。衆議院のように解散がないので、選挙はきっちり3年おきに行われます。 第1回の参院選は、1947(昭和22)年4月20日に投票が行われました。その5日後に行われた第23回衆議院選挙と合わせ、日本国憲法(同年5月3日施行)の下での最初の国会を組織するために実施されました。 この参院選の投票率は61.12%。片山哲委員長率いる社会党が47議席を獲得し、時の首相の吉田茂総裁率いる自由党の38議席を上回りました。直後に行われた衆議院選でも、社会党が143議席を得て131議席の自由党を上回ったものの過半数には達せず、片山委員長を首相とする社会党・民主党(※1)・国民協同党の連立内閣が誕生しました。 (※1)…1996~2016年に存在した民主党とは別政党
●過去最高は1980年ダブル選「74.54%」
これまでの参議院選で最も高い投票率を記録したのは、1980(昭和55)年6月22日に行われた第12回選挙です。このときは第36回衆院選との衆参同日選挙でした。 野党の社会党が提出した内閣不信任決議案が、採決時に与党の自民党から多くの欠席者が出て可決されてしまったために衆議院が解散され、史上初の同日選になだれ込んだのです。いわゆる「ハプニング解散」です。選挙戦は期間中に大平正芳首相が急死し、弔い合戦の様相を呈しました。その結果、自民党は衆議院で284議席、参議院で69議席と安定多数を得ました。参院選の投票率は、前回の68.49%を6.05ポイント上回る74.54%になりました。 1986(昭和61)年7月6日の第14回参院選も衆参同日選に。このときは中曽根康弘首相による「死んだふり解散」によって、第38回衆院選との同日選となりました。 選挙では自民党が衆議院で300議席に到達、参議院も72議席を獲得し歴史的圧勝に終わりました。参議院選の投票率は、前回(1983年)より14.36ポイント多い71.36%に。過去24回の参院選で4番目に高い数字となりました。 このように2度の同日選では、いずれも高い投票率が出ています。今回の参院選をめぐっては、当初3度目となる同日選が取り沙汰されていましたが、結局参院選の単独実施となりました。