【京王杯2歳S/記者の特注馬】2つの〝うれしい誤算〟 レモンバームが厩舎にメモリアルを引き寄せる!
[GⅡ京王杯2歳ステークス=2024年11月2日(土曜)2歳、東京競馬場・芝1400メートル] 【トレセン発秘話】 新馬戦では人気を集めていたフリッカージャブに2馬身半差をつける好内容で初陣を飾ったレモンバーム(牝2・嘉藤)。厩舎初の重賞勝利に向けてGⅡ京王杯2歳Sへ挑みます。 そんな同馬、実はここまで〝うれしい誤算〟が続いているのです。1つ目はデビュー戦の内容で、芝短距離では不利とされる大外枠から好ダッシュを決めると中団から力強く脚を伸ばして勝利。指揮官の嘉藤調教師は「こちらの思っていた以上の内容だったというのが正直な感想です」と振り返ります。センス抜群のレースぶりと、上がり最速の決め手は、陣営の予想を超えるものだったのです。 さらに中間の同馬の様子が2つ目の想定外。新馬戦の後、嘉藤調教師は鞍上を務めたM・デムーロ騎手から「テンションを上げすぎないように気をつけて」と伝えられたとのことですが…いざ調整に入ってみると「テンションが上がらないままこれました。今のところは落ち着いていていいですね。牝馬でそういった(=テンションが上がりやすい)雰囲気はありましたが落ち着いていますし、続戦も問題なさそうです」。カリカリしがちな2歳牝馬特有の不安がなく、態勢はバッチリというわけです。 開業3年目を迎え、現在は調教師としてJRA通算50勝へあと1勝とリーチが懸かっている嘉藤調教師。「同じ日に重賞勝利と50勝を決められるように頑張ります」と力強く意気込むW快挙達成はレモンバームの双肩にかかっているといっても過言ではありません。2つの〝うれしい誤算〟で流れを引き寄せつつある若駒に注目です!
権藤 時大