元バレーボール選手 ── 長身モデルがプロボクサーに
「楽しいと思えること」が条件だった
──ミスユニバース兵庫2014の個人レッスンも担当していたとか KICO そうですね。ミスユニバース兵庫2014の時だけ、個人的にですけど。「美人メーカー」と言う肩書きで、美しくなるためのメンタルケアだったり、立ち居振る舞い、ウオーキングレッスンだったり、美人をつくるためのことをひと通りやっていました。 ──仕事は順調だったのに、新たなジャンルに挑んだんですね? KOCO 楽しかったんだけれども、自分の中で打ち込むと言うイメージがなかった。自分がやってる仕事なのに、200%の気持ちで打ち込んでいたかと言うと、そうじゃなくて。もちろん100%やってましたけど…。バレーボールをやってた時と比較すると、何か自分が打ち込む、入り込むという意味では違うなって。実際には自分が輝いていると思うほど、輝いていないなという違和感があった。何かを追い求めてはいたんですけど。夢とか目標って考えて出てくるものではないと思う。気づけば周りに夢や目標を持った子たちが溢れていて、どうしようかなって思って。そのタイミングで「ボクシングはどう?」って友人に言われて。それでボクシングに興味を持ちました。 ──なぜプロボクサーを目指したのですか KICO 「真正ジム」のボクシングの体験に行ったのが、昨年の5月19日。ボクシングの日なんですよ、偶然。一日空けて入会しました。ボクシングは全く経験なし、スポーツ自体、11年間全くやってなかった。長谷川穂積さんがいるジムで、東洋ランカーがいたり、わりと若手の選手が活躍していて。テレビに出てくるボクシングのストイックなイメージよりも、オープンで、女性でも行きやすいというか、環境の整ったジムなんです。 スポーツを死ぬほどやってきたので、苦しいだけだったら、32歳にもなって、もう頑張れない。まず楽しいと思えること、それが私の中の条件だった。プロになれるのは男女ともに33歳までなんだけど、初心者として初めてグローブを着けて体験した時に「センスがあるから、可能性があるよ」って言われて。それと、33歳の誕生日の前にライセンスをとらないとプロになれないので、1年間で可能なのかって聞いたら「可能だ」って言われて。それらが重なって決断しました。