三笘薫が語ったマンチェスター・シティ攻略法 31歳指揮官も「彼は最高のチームプレーヤー」と称賛
【ホームならではの展開だった】 この日のシティ戦では、その教訓が生かされたのだろうか。三笘は語る。 「そうですね。今日はセカンドハーフでもっとつなげた。前回はつなげなかったので、(今日は)勇気を持ってやれたと思います」 そして、実際にピッチ上で手応えを感じながら、プレーできていたことも明かした。 「あれだけ押し込んで、あれだけ後ろがセカンドボールを拾ってくれれば、サポーターも後押ししてくれる。ホームならではの展開だったと思います」 ブライトンのサポーターの一体感は、現地で取材するたびに強く感じるものだ。この日もメリハリのある声援が後半になると大きくなっていき、同点となったあとはさらに力強くチームをサポートしていた。 シティという圧倒的な強者を逆転で下したチームのファンは、帰りの電車の車内でも「シーガルズ!」や「アルビオン!」(ともにクラブの愛称)といった掛け声で騒いだり、選手の応援歌を合唱したりして、パーティーを始めていた。駅に着くと、その声は高い天井に響き渡り、楽しい土曜日の夜の始まりを予感させた。 アンジェ・ポステコグルー監督が統率するトッテナム、守田英正を擁するスポルティング、そして三笘が所属するブライトン――。世界一との呼び声も高いシティが喫した4連敗のうち、ここ3つはすべてJリーグ経験者のいるチームだった。ブライトンの夜に、同胞として誇らしい気持ちになれた。
井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi