写真提供: 現代ビジネス

---------- 人生でいちばん高価な買い物、マイホームをせっかく建てたのに、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人があまりに多いのはなぜなのか？　 気鋭の建築家・内山里江氏は言います。 「日本人が家づくりに失敗する最大の理由は、たとえば『家は南向きじゃなきゃダメ』とか『窓は大きいほうがいい』といった『間違った常識』によるものです。私は本書でそうした間違った常識をすべてひっくり返します」 内山氏の最新刊『家は南向きじゃなくていい』から、間違いだらけの家づくりをしないための方法を連載形式でお届けします。 ---------- 気鋭の建築家が、マイホームに「サウナ」導入をオススメするワケ

120万円あればつくれる

サウナのイメージ画（『家は南向きじゃなくていい』より）

　近年流行している「ととのう」という言葉。サウナで「熱」と「冷」を交互に繰り返すことで心身ともに深くリフレッシュした状態をいいます。サウナブームの到来にともない、「自宅にサウナを入れたい」との要望が非常に増えています。自宅であれば性別関係なく一緒に入れますし、気兼ねなくおしゃべりしたりくつろいだりできます。何より、サウナのある施設にわざわざ出向く必要がなくなるのは、サウナ愛好家には非常に大きなメリットです。 　自宅につくる発想自体がない人も多いと思いますが、自宅サウナはけっこう簡単につくれます。サイズにもよりますが、2～3人が同時に入れるようなコンパクトなものなら120万円くらいでつくれます。4～6人が同時に入れるような大きなサイズのものでも200万円くらいです。個人宅であれば使う回数は少ないので熱を発する機械が長持ちするうえ、機械自体はそんなに高価なものではありません。家を建てるときに導入しさえすれば、ずっとサウナを楽しむことができるのです。

トータルで見るとコスパがよい

自宅サウナの一例（『家は南向きじゃなくていい』より）

　強い熱を発するものなので、さぞや電気代がかかるだろうとご心配になるかもしれません。サイズにもよりますが、1回あたり1000～2000円くらいです(電気代が高騰するともう少しかかるようになるかもしれません)。これを高いと見るかおトクと見るかは人によって違うでしょう。一度サウナ室内をあたためてしまえば複数人が入れますので、「ひとりあたり○○円」という、外の温浴施設の入場料や入湯料に比べるとかなりリーズナブルであることは間違いありません。施設まで出かける交通費や時間もいらなくなります。家族と一緒に時間を合わせてサウナに入ることで、ちょっとしたコミュニケーションの時間もつくることができます。「夫婦のコミュニケーションが増えました」と報告してくれる建て主も多いです。 　また、個人的には、サウナがもたらす美容効果の素晴らしさを多くの人に知ってもらいたいです。モデルハウス的に使っている私の自宅にはサウナがあり、そこに滞在している間は毎日のように利用しています。私ごとで恐縮ではありますが、サウナに入るようになり、肌が綺麗になったと言われるようになりました。自分でも小鼻の毛穴の汚れが目立たなくなったように思います。夜もぐっすり眠れて疲れがとれるようになり、風邪もほとんどひかなくなりました。サウナの健康効果と美容効果は、私が自信を持っておすすめします。 続きは＜気鋭の建築家が、マイホームに「サウナ」導入をオススメするワケ。簡単に「ととのう」導線を設計する＞で公開中です