中古で100万切り!? 登場早すぎたBMWのi3こだわりが衝撃説
斬新なデザイン、こだわりまくった素材、小さいのに走りも秀逸と、登場直後から高い評価を得たBMWのコンパクトBEV「i3」。2022年の販売終了までに20万台以上を売り上げはしたが大ヒットまではいかず…。まだまだ中古車でも手に入るこのユニークな時代を先取ったクルマを今改めて振り返ってみたい。 【画像ギャラリー】あらら内装も未来すぎるやん!!!BMWのハンパないこだわり凝縮のi3がコレ(8枚) 文:藤野太一写真:BMW
■BMWの中核となる「iシリーズ」の初手としてデビュー
BMW i3は、2014年に発売されたブランド初の量産電気自動車。またいまに続く大都市における持続可能なモビリティを提供するBMWのサブ・ブランド「BMW i」の第一弾という位置づけでもあった。 そのすごさはまず革新的なボディ構造にある。 ライフドライブ構造と呼ばれる車体の基本構造は、パワートレインなどを収めるシャシーの役割を果たすアルミニウム製のドライブモジュールと、乗員などが搭乗するライフモジュールという2つのモジュールにより構成されている。 量産車として初めてCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を基本骨格に採用し、徹底的に軽量化。電気自動車ながらわずか1260kgの車両重量を実現していた。
■時代に合わせてサスティナブルを強烈にアピール
また生産工程においても、いまにつながる先進的な取り組みを行っていた。生産工場であるライプチィヒ工場では従来に比べ消費エネルギーを50%、仕様する水の量を70%削減。また工場の敷地内に4機の風車を設置し、生産用の全電力を再生可能エネルギーで賄っていた。 CFRPを生産している米国ワシントン州のモーゼスレイク工場も全電力を地元の水力発電でカバーし、CO2排出ゼロを達成。 さらにインテリアで使用されるレザーには牛皮のなめし剤として従来廃棄されていたオリーブの葉の油出物を有効活用。また、インテリアに使用するプラスチックの25%には、リサイクル材料を使用。 ダッシュボードやドアパネルの一部に天然素材のケナフ麻の繊維を採用するなど、ライフサイクル全体において持続可能な製品となっていた。