子どもたちがものづくりを体験 八尾で「みせるばやお」開設へ
近鉄八尾駅前(大阪府八尾市)に8月オープン予定のワークショップ型ものづくり体験施設「みせるばやお」のプレイベントが開かれ、地元ワーカーらが参加し、最新型の調理家電を使った料理に挑戦しながら交流効果を実感していた。ワークショップ重視の新施設は地元の経営者有志が奔走して実現。子どもたちを招いてものづくりの楽しさを伝えるとともに、まちぐるみの商品開発につながるオープンイノベーションの拠点に育てたいと、開設準備に余念がない。 【拡大写真付き】35年の歴史に幕 西武八尾店が営業終了・セレモニーなしも客から拍手と歓声
プレイベントとしてランチミーティング開催
このプレイベントは調理家電で本格的な家庭料理を体験するランチミーティング。八尾市内に生産拠点を構えるシャープが、「みせるばやお」を支援するため企画し、自社の最新式調理家電を複種類持ち込んで開催した。 市内で働くワーカーら30人が参加し、ワークショップ形式でチームを結成。出張レストランや料理教室を展開する京都のシェフ坂辻亮さんの指導で料理に挑戦した。 手間のかかる2種類のメニューを同時に料理できるのが、調理家電の特色のひとつ。参加者たちも「丸ごと野菜と白身魚の焼きびたし」と「出汁巻風卵焼き」の食材を、調理器の上下段に同時にセット。料理が完成すると、ノンフライ唐揚げや牛すじカレーなどとともに調理家電フルコースに舌鼓を打った。 シャープでは、多忙なワーカーたちに調理家電でゆとりの時間を作り出してほしいと提案。参加者は「手作りと変わらない美味しさ」「調理家電があれば忙しいときに助かりそう」と、暮らしのヒントを得たようだった。
市民が利用しやすい駅前商業施設に開設
「みせるばやお」は、近鉄八尾駅前の商業施設「LINOAS(リノアス)」8階に、8月8日オープン予定。地元の中小企業が連携して運営母体を設立し、自主運営で臨む。八尾市が賃料負担や情報発信で側面支援していく。 地元経営者有志が長期的な地域振興の観点から、企業と市民が積極的にふれあえる交流施設の開設構想を立案。官民の調整を重ねて、市内でもっともにぎわう近鉄八尾駅前にある大型商業施設内での開設にこぎつけた。現在の会員は35社で、400社を目標に置く。 運営面で重視するのはワークショップ方式。子どもたちを中心とした市民と企業の技術者が共同でものづくり体験を積むことで、市民に身近な企業活動への理解や関心を深めてもらう。商品の展示や販売方法も、市民が親しみやすいよう知恵を絞る。