人間の創造性を拡張するテクノロジーを採用した新しい「マシン」時代の現代アートを紹介する展覧会

佐藤瞭太郎　ダミー・ライフ #11　2022　インクジェットプリント　12.4×14.8cm

2025年2月13日～6月8日にかけて、森美術館で「マシン・ラブ：ビデオゲーム、AIと現代アート」展が開催される。本展は、ゲームエンジン、AI、VR（Virtual Reality：仮想現実）、AR（Augmented Reality：拡張現実）などのテクノロジー、さらにはアルゴリズムや生成AIなど人間の創造性を拡張するテクノロジーを採用した新しい「マシン」時代の現代アートを紹介する展覧会。出展作家は、キム・アヨン、ルー・ヤン（陸揚）、佐藤瞭太郎、ヤコブ・クスク・ステンセン、アドリアン・ビシャル・ロハスなど。 仮想空間と現実世界が接続し、人工知能（AI）が飛躍的に発展し、新しいテクノロジーが日常生活に急速に浸透する現在、ビデオゲームやAIの発展が新しい可能性をもたらすいっぽうで、生成AIの登場は人類の創造力にとって脅威にもなっている。本展では、こうしたテクノロジーを採用しながら、現代世界が抱える環境問題、歴史解釈、ヒューマニティ（人間らしさ）、倫理、多様性といったグローバルな課題を掘りさげるアーティストの表現に注目する。 「マシン・ラブ：ビデオゲーム、AIと現代アート」展は、コンピュータやインターネットなど「マシン」とアーティストが協働する作品や没入型の空間体験などを通し「ラブ（愛情）」、共感、高揚感、恐れ、不安など私たちの感情を揺さぶる、人類とテクノロジーの関係を考えるプラットフォームとなる。現実と仮想空間が重なり合う空間で、不確実な未来をより良く生きる方法を想像してみたい。 また、森美術館ではパリ五輪の開催時期である2024年夏から秋にかけて「Normandie Impressionniste2024」の一環として「浮世：ジャポニスムから日本の現代アートまで」を、会場であるレ・フランシスケーヌと共同で企画・開催する。