【保険の基本】マンションの地震保険ってどうなっているの?
レジデンス(住まい)用の物件なら、マンションでも建物と家財、それぞれに地震保険を契約できます。しかし、マンション用に特別な地震保険が用意されているわけではありません。地震保険単独で契約することができず、火災保険とセットで地震保険を契約するのも同じです。 マンションには「専有部分」と「共有部分」とがあります。「専有部分」とは、201号室や405号室などの部屋番号が付された室内のことです。つまり「壁や扉によって区切られた住むための空間」ということです。 「共用部分」とは、マンションの住人同士がともに利用する場所のことで、具体的にはエレベーターや廊下、階段などのことです。マンションの場合、保険契約はどのようになるのか解説します。
地震保険で補償されるものは?
マンションを購入した時、もしくは入居時に火災保険を契約することが多いと思います。火災保険の契約の時に併せて地震保険を契約したり、契約済みの火災保険に地震保険を中途付帯したりした場合、地震保険の補償の対象となるのは「専有部分」のみです。 もし、「専有部分」で地震・噴火・津波によって(地震保険で対象となる)損害が生じた場合には、地震保険の保険金支払いの対象となるかもしれません。しかし「共有部分」が地震・噴火・津波によって損害が生じても、「専用部分」を対象とした地震保険の対象にはなりません。 <特にこういう場合には?> もし、地震・噴火・津波によって「ベランダ」に損害が生じてしまった場合は、地震保険の対象になるのでしょうか? マンションの管理規約にもよりますが、ベランダは「共用部分」の「専用使用部分」です。よって、ベランダは「専用部分」を対象とした地震保険の対象外となります。 <では、「共用部分」は?> マンションの「共用部分」についても、地震保険を契約することが可能です。もちろん、先述のとおり、地震保険単独で契約はできませんので、「共用部分」を対象とした火災保険とセットで地震保険を契約します。 なお、すでに「共用部分」を対象とした火災保険を契約済みの場合、地震保険を追加することもできます。