【保険の基本】マンションの地震保険ってどうなっているの?
「共用部分」の地震保険を契約したとしても
地震保険の対象となる損害の1つに「建物の主要構造部(軸組、基礎、屋根、外壁等)」の損害が挙げられます。 例えば、地震の揺れなどによってエレベーターの扉が動かなくなったとしましょう。エレベーターは建物の主要構造部には該当しませんので、地震保険の保険金支払いの対象にはなりません。
もし「共用部分」の地震保険がなかったら
マンションの管理規約にもよると思いますが、マンションの外壁は「共用部分」に該当すると思われます。地震や噴火などによってマンションの外壁に、地震保険の保険金支払いの対象となるほどの亀裂が入ったとします。もし、「共用部分」の地震保険があれば、その保険金を修理費用に充てることができます。 しかし、「共用部分」の地震保険の契約がなかった場合は、どのようになるのでしょうか? 修繕積立金を修理費用に充てるか、修理費用を区分所有者から集金することになります。 大きな地震に見舞われ、住んでいるマンションの共用部分に損害が生じた場合に、その修繕費用をどうするのか……修繕費用を修繕積立金で賄うか、あるいは地震保険の保険金で賄うかのシミュレーションを行うと良いでしょう。もし、地震保険を契約すれば保険料を払わなくてはなりません。その保険料を、どのように捻出するかも検討しましょう。 ないことを祈っていますが、大きな地震はいつ襲ってくるかは誰にも分かりません。いつ遭うか分からない災害に備えて、十分なシミュレーションをしておきましょう。 出典 e-GOV 法令検索 昭和三十七年法律第六十九号 建物の区分所有等に関する法律 執筆者:大泉稔 株式会社fpANSWER代表取締役
ファイナンシャルフィールド編集部