青木さやか「初めて少年院で講和をする機会をいただいた。少年たちは目をそらさずわたしの話を集中して聞いてくれた」
◆子どもたちの笑って過ごす未来を願った 時間となり、講話に向かう。 15歳から20歳の少年15名。 教室のドアを開くと、全員が立ち上がり挨拶。驚くほど大きな声。 少年たちに聞いてもらう今日の話は、「固定観念がなくなってきてラクになってきた」というようなテーマの話である。 少年たちの話を聞く姿勢にも驚いた。 話している最中は、壇上のわたしの側からしか少年たちの顔は見えない。だから、教室の後ろにいる職員の人たちに顔をチェックされているわけではないのだが、みんな目を逸らさずにわたしを見ている。全員と目が合い続けている。すごい。 今までの経験では、どこへ行っても聞いていない人はいるし、手なぐさみをしてる人はいる。それが通常。それに加えて今日は、もっと集中して聞いてないかも、と思い込んでいたのだ。 わたしは話しながら大きく反省した。 まだまだ固定観念があるようです。 子どもたちは、とても可愛くて、特に犬と触れ合っているときは笑ったりしていた。「少年院出たら動物にふれあいに来たらいいよ」と声をかけながら、この子たちが笑って過ごす未来があることを、心から願った。
青木さやか
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