勤続6年目で転職を考えています。同僚に「退職金を考えると10年は働いた方がよい」と言われたのですが、6年で退職した場合とどのくらい差があるのでしょうか?
早く転職するメリット
モデル退職金は勤続年数に応じて増えますが、早く退職することが、その後のキャリアにいい影響を与える場合もあります。 例えば、20代は30代に比べてポテンシャルを評価されやすいともいわれており、とくに未経験の職種に転職する際は、年齢が有利に働くかもしれません。 また、会社にとどまってもスキルアップが見込めない場合、退職を早めた分だけ成長の機会を得られる可能性もあります。
退職日などによって、受け取る金額が異なる場合がある
退職時に受け取る金額を増やしたいなら、退職までのスケジュールにも気をつけましょう。なぜなら、退職の意向を伝えるタイミングや、退職日をいつにするかによって、受け取れる金額が異なる場合があるためです。 例えば、退職の希望を賞与の査定前に伝えると、賞与が減額されるおそれがあるでしょう。また、賞与支給日が7月1日の企業を6月30日に退職すると、1日のズレで賞与を受け取れない可能性があります。 ただし、退職までのスケジュールを自分の都合だけで決めると、同僚や転職先に迷惑をかけるかもしれません。退職日を検討する際は、以下の点なども考慮するといいでしょう。 ●就業規定 ●引き継ぎに必要な時間 ●転職先の希望 ●引っ越しにかかる期間(引っ越しが必要な場合のみ)
勤続5年と10年では、退職金に約3倍の差がある
厚生労働省のモデル退職金は、勤続5年で63万1000円、勤続10年で182万8000円です。5年間長く働くことで、金額が約3倍に増加することが分かります。また、現在の職場で実績を積めば、転職活動を有利に進められる可能性もあるでしょう。 一方、早く退職することで、年齢が転職市場で有利に働いたり、スキルアップの機会を開拓できたりする場合も考えられます。退職のタイミングを検討する際は、金銭面だけでなく、退職後への影響に目を向けることも大切です。 出典 総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 雇用の構造に関する実態調査/令和5年若年者雇用実態調査/結果原表 第17表 令和5年賃金事情等総合調査 令和5年退職金、年金及び定年制事情調査 第13表 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部