『もうすぐ愛してもらえるからね』文田健一郎がテレビ台の下に押し込んだ銀メダル 妻は優勝の瞬間「あのメダルが報われた」
◇パリオリンピック2024 レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級 決勝(大会12日目=日本時間7日、シャンドマルス・アリーナ) 【画像】念願の金メダルを手に笑顔を見せたレスリングの文田健一郎選手 レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で金メダルを獲得した文田健一郎選手の妻・有美さんが、試合後にインタビューに応えました。 優勝の瞬間を「うれしいより安堵(あんど)の方が大きかったですね」と振り返った有美さん。その思いは、3年前の東京五輪で文田選手が抱いた悔しさからくるものでした。 東京五輪では金メダルを期待されながらも決勝戦で敗れ、銀メダルとなった文田選手。本人もこの結果を“認めたくなかった”としていました。 有美さんは優勝が決まった時の気持ちを聞かれると「もう本当ホッとしたっていうだけでした。東京(五輪)が終わってない感じがすごくあったので、東京五輪に関しては思い出話もできなくて」と、これまでの日々を振り返ります。 「東京五輪の銀メダルも家のテレビ台の下の奥の方にしまってあって。私はこのメダルもすごいメダルだと思ってるので、すごくかわいそうで。もうちょっと愛してあげてほしいなと、ずっと思ってた」 文田選手が自宅にいないときは度々メダルを取り出して眺めていたという有美さん。「パリに来る前も引っ張り出して『もうすぐ愛してもらえるからね、待っててね』って声かけてきたんですけど。あのメダルがすごく報われる感じがして。“パリの金メダル”より“東京の銀メダル”のことを考えてたかもしれないです」とコメント。 記者から「並べて飾れるかもしれないですね」と声をかけられると、こぼれた涙を拭いました。