長つづきする「人づきあい」秘訣は“放牧スタイル”…「過去の関係性」に執着してもうまくいかない
そんなふうに、手をつないだり離したりをくり返すのは、ごく普通のこと。私は、こんな人づきあいのスタンスを「放牧スタイル」と呼んでいます。自分と関わる人を、首輪で縛りつけたり狭い小屋に閉じ込めたりしておくのではなく、自然と地つづきの、広い牧場のなかで「放し飼い」しているイメージです。 ■50代の今、30代の頃より「体も心も」とてもラク 近くに来れば話をするし、向こうに行きたいなら行ってもいい。見えないほど遠くに行ったと思ったら、またタイミングが合っていつの間にか近くにいることもある。牧畜犬みたいなだれかが、勝手に近くまで連れ戻してくることもあるかもしれません。
みんながそれぞれに自立して、ほのぼの「自分の」人生を自由に謳歌する。長い人生のなかで、「人生のステージ」が合うタイミングが来たらつながったり、合わなくなれば離れたり。そんなふうに付かず離れずな関係性が、健全で心地よく、理想の人間関係だと思っているのです。 歳を重ねれば重ねるほど、人との関わりが増え、不調も増え、スタイルもダウンし、気力もなくなるものです。ですが、私は50代の今、30代の頃よりとても体も心もラクですし、若い頃に戻りたい、とも思いません。「今」の自分が一番いい。
あんなに自分に自信がなく、他者との比較でしか自分のポジションを認識することのできなかった私が、自分で体を整える術=整体ライフスタイルと出会ったおかげで、変わることができました。 ぜひあなたにも、それを体験してほしい。変わっていく自分を見逃さないようにして、自分の軸をつくる。そうすれば、あらゆる「しんどさ」から解放され、あなたの人生は、すっきり軽やかに、こうありたいというものになっていく。いつも新しいことを楽しめる毎日がやってくるはずです。
そのためには、いつだって「まず体から」。このことを忘れないでいてくださいね。
いちい 葉子 :整体指導士、からだデザイン研究所主宰