繁昌亭で話題のお茶子は元ミスユニバース大阪代表「世界的な女優さんになりたい」
「天満天神繁昌亭」(大阪市北区天神橋)と言えば、2006年9月に開館した人気の寄席だ。上方落語唯一の寄席で、落語を中心に漫才や俗曲など、昼席と夜席にわかれて毎日多数の番組が組まれている。この繁昌亭に華々しい経歴を持つ女性がお茶子として舞台の手伝いをやっているというので、足を運んでみた。
きっかけはコシノヒロコの「世界にはばたけ!」
この時、煌びやかな着物姿で現れたのは、身長180センチの岡根安里さん(20)だった。ちなみにお茶子とは落語会で座布団を運んだり名ビラを返す女性のことを言う。 大阪府貝塚市出身で、彼女の挑戦は高校2年の時、ミスインターナショナルに応募したことに始まる。 きっかけは岸和田出身の世界的デザイナー・コシノヒロコの「世界にはばたけ!」というメッセージだったと、当時を振り返る。 「私は背が高いこともあって、コシノヒロコさんの言葉通り、世界を舞台に活躍したいとずっと思っていました。両親もそういうふうに育ててくれた。大会はファイナル10までいったんですけど、審査員の1人に『高校生は年齢が低すぎる』と言われまして、そこまでの結果に終わりました」
大阪代表で“美意識”が一層強くなった
時期を見て大学1年になると、今度はミスユニバースへ挑む。そして「ミスユニバース大阪大会2014」(2013年12月開催)で見事に優勝を果たした。 日本大会では4位に留まったが、「皆さん、大会には凄い覚悟で臨んでいる。私も自分なりに一生懸命やりました。狭き門、重き門なので、純粋にうれしかった」 大阪代表になって大きく変わったのは、“美意識”、「周りに見られているという意識が一層強くなりました」という。 また、昨年は「彦八まつり」の「お茶子クイーンコンテスト」でも1位に選ばれた。優勝商品のほか、副賞として島之内寄席12月席でお茶子として出演。この「彦八まつり」は、上方落語協会が年に1度、9月の第1土曜日と日曜日に、大阪の生國魂神社(大阪市天王寺区)で開催するファン感謝イベントだ。その流れで、繁昌亭でもお茶子を務め、「このお仕事は『笑点』(日本テレビ)の山田くんみたいな感じですね」と話す。