ロシア大統領府に無人機攻撃か 誰が実行? 自作自演? 小泉悠さん「かなり大きな展開が起きそうな局面を我々は見ている」
■ウクライナ側の反転攻勢…観測が広がる中 「かなり大きな展開が起きそうな局面を我々は見ている」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(『news zero』パートナー) 「政権の中枢が攻撃されたからこそ、この緊張感だと思いますが、ウクライナ侵攻全体の今後の情勢をみるにあたり、重要になる点はどのようなことでしょうか?」 小泉悠氏 「5月9日に旧ソ連がナチスドイツに勝利したことを祝う『戦勝記念日』があり、これがロシアとしては最大の国家的イベントなんです。プーチン大統領としては、この日にあまり格好悪いことはしたくないですし、できれば国民に対し“成果”をはっきりと示したいと思います。ただ現状、そういうことを言える材料は何もないということなので、これから先、1週間くらいで今回の攻撃を理由にして、何か大規模な軍事行動に出るのかもしれません」 「もう1つは、ウクライナの反転攻勢が『もう近い』と言われているわけで、ロシア側の動きを待たずにウクライナ側が大規模な攻勢を始めてしまう可能性もあります。どちらが早いのか分かりませんが、かなり大きな展開が起きそうな局面を我々は見ているのだと思います」 有働キャスター 「それらは『何日以内』ということは言えますか? 非常に近いのでしょうか…」 小泉悠氏 「それを明言するのは、なかなか難しいと思います。ただウクライナにしてみれば、5月の割と早い段階で攻勢をかけておきたいのではないかと思います。というのは、ロシア側はバフムト周辺で非常に大きな損害を出していますから、その損害から立ち直り再編成をする前、なおかつ気温が上がり地面のぬかるみが収まるころではないでしょうか。あまりぐずぐずしていると、秋の遅くにはまたぬかるみの時期が始まってしまいますから、それまでにできるだけ長く作戦の期間を確保するとなると、それほど長くは待たないのではないかと思います」 「ロシア側も今回、こういうことをされて本当に報復する気があるのであれば、比較的早く実行するでしょう。もちろん『何日に』と言うことはできませんが、割と短期間でそういう行動に出るのではないかと思います」 (5月3日放送『news zero』より)