福住仁嶺選手(No.14 ENEOS X PRIME GR Supra)「あんなに喜べない表彰台はない」 | SUPER GT 2024 第3戦 鈴鹿【SUPERGT あの瞬間】
── 今回、勝てたであろうレースだったので、「あんなに喜べない表彰台はない」とおっしゃいました。この悔しさを、第4戦富士、そして今後のレースでどのように活かしていきたいですか?
福住:そうですね。この悔しさはチーム全員が感じてると思いますし、レースが終わったあとも、自分を責めてしまう人たち……僕も含めてですが、みんながみんな、本当に申し訳ないっていう気持ちでレースを振り返る感じだったんです。そういう風にみんなが思うチームであることを僕もうれしく思いますし、この14号車のメンバーで早く優勝して笑い合いたいなと、改めて思うきっかけにもなったと思います。こういう経験を得てより強いチームになれると思いますし、肝心なときにプレッシャーにも強くなれるチームにどんどんなれると思っています。ただ、個人的にはまだちょっと寝る前とか、目を瞑っていると100号車が現れる景色が……いまだに、もう何回でもやり直したいなって思っちゃうくらいです。レースが終わって3、4日経ってますけどね。個人的にはそういうことをまだ考えてしまうんですけど、チームにとっては非常にいい経験をしたとも思ってるので、今後もっと強くなるんじゃないかなと思います。
(第4戦)富士では、まだまだクルマが軽いんで、地道にポイントを獲れば全然チャンピオンシップに絡めると思います。本当にトヨタの皆さん……開発メンバーのがんばりのおかげで、今年のスープラは鈴鹿でも強いコンセプトになっていたと思うので、(同じスープラである)37号車も、あれだけうしろのクルマを引き離した状態でぶっちぎりで優勝できたと思います。いいクルマを作ってくれたトヨタの皆さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。
── では、最後に。今一番興味・関心のあることは何か、教えてください。
福住:ちょっとレース関係の話になると思うんですが、今年、SUPER GTのチームメイトの大嶋さんが、今年からFDJ_フォーミュラ・ドリフト・ジャパンに参戦しているんです。で、富士大会を見に行ったんですが、すごい迫力でカッコいいなって。レースとは違う迫力さがすごくあるなと思いました。そしたら、たまたまカート時代からの友達である和田賢志郎君も“D1 Lights” っていうのに出ていまして。彼も僕も福岡に住んでいるのでプライベートでもよく会うんですが、なんか、僕自身もドリフトやってみたいな、なんて(笑)。“ドリ車”!? とか買って、自分でいじったりクルマの勉強をしてもいいのかなとか、そういうこともすごい考えたりしてます。興味というか、ちょっとやってみたいなって思うことのひとつですかね。
文:島村元子
島村 元子