「視力障害」「高コレステロール」も⁉英・医学誌が認知症リスク要因14項目を発表
イギリスの医学雑誌『Lancet(ランセット)』の委員会は、認知症のリスク要因について14項目を挙げ、政府や個人が対策を進めることで発症の最大45%を防いだり、遅らせたりできる可能性があると指摘しました。8月4日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、このニュースについてつボイノリオ、小高直子アナウンサー、吉岡直子アナウンサーが語りました。 治療・改善の可能性がある 認知症の原因 徐脈(健康カプセル!ゲンキの時間)
生涯を通じた対策が大切
委員会が公表した報告書では、4年前に上げた「低い教育水準」や「運動不足」「喫煙」「過度の飲酒」など12項目のリスクに新たに「視力障害」と「高コレステロール」を追加しました。 これら14項目全てに認知症の原因になるという証拠があるわけではないものの、いずれも関連が示されているそうです。 委員会は「生涯を通じて対策をすることが大切だ」と強調し、視力検査や40歳頃からのLDL(悪玉コレステロール)の管理を推奨。 また、こどもに質の高い教育を推奨し、中年期にも知的な刺激を受けられるようにすることもすすめました。
リスクを知ることは病気を知ること
小高「病気は何でもそうですけど、原因とか予防のためには何がリスクになるのかっていうのを突き詰めることによって、症状の緩和だったり、薬の開発にも役立ちますから」 リスクを知ることは、病気を知ること。 これは「がんの研究」と通ずるものがあるといいます。 つボイ「山極勝三郎さんという方が毎日大学行って、ウサギの耳にタールをベタベタ塗ってたんです。周りの人間は『あいつ何しとんのや?』といったら、ウサギの耳にがんができて、『うわー!がんができた!』って」 がんができて喜ぶのも同じことです。 つボイ「『こうしたらがんができるのだ』ということを突き止めないと、『どうしたらがんが治っていくか』という方に行かないわけで。どんな病気でも、まずはリスクや原因を突き止めんといかんのだろうなと思いました」
知的好奇心を持ち続ける
もともと上げられていたリスク項目は、「難聴」「高血圧」「社会的孤立」「糖尿病」「肥満」「教育水準の低さ」などの12項目。 今回、新たに「視力障害」と「高コレステロール」が追加となりました。 これを聞いてドキッとしたというつボイと吉岡は、何を隠そう高血圧。 小高「成人病に関わるような身体の健康のリスクと、認知症は情報を取り入れる能力っていうか。“知的好奇心”をなくすと、どんどん認知症に繋がっていくのかな、みたいな項目もいくつかありますね」 つボイ「それが目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったり」 吉岡「教育の高さとかもまさにですよね」 つボイ「社会から遮断されることによって社会的孤立があり、それが認知症に進んでいくという」 物事への興味・関心を持ち続けることは、認知症のリスクを減らすために重要であるようです。
「リスク=くすり」
ここで「『リスク=くすり』ですよ、やっぱり」と、力強く語るつボイ。 実はつボイは、最初この「リスク」を「薬」と聞き間違えていました。 つボイ「リスクがあるなら、その反対のことをやっていけば薬になるんですよ」 小高「今、自分の勘違いを上手に良い話に持っていきましたね(笑)」 確かに素晴らしい機転です。 吉岡「私もいい話だなと思って。さすがーって思っちゃった!(笑)」 つボイ「表裏一体でございます、という今の、最新の医学のお話」 すっきりと収まるところに収まった、認知症リスクの話題でした。 (minto)