【選手権インタビュー】imase ~自身も目指した夢舞台 選手や支える人々の想いを乗せて~
第103回全国高校サッカー選手権大会の応援歌は、国内だけでなく海外でもリスナーを多く広げているimaseの『アウトライン』に決まった。 【動画】imase独占インタビュー【高校選手権】 2022年に発表した『NIGHT DANCER』が海外を含めロングヒットするなど、2021年に音楽活動を始めてから3年という短い期間で音楽界のフロントラインに立った。一方で学生時代は高校選手権、プロ選手を目指すほどサッカーに打ち込んでいたというimaseに、当時を振り返ってもらうとともに、楽曲への想いを聞いた。 インタビュー=小松春生 写真=須田康暉
■自分も夢見た舞台
―――応援歌に起用されることが決まったとき、どのような気持ちでしたか? imase 僕自身も中学生まではクラブチームでプロ選手を目指していて、高校では楽しくやろうという気持ちでプレーしつつ、選手権出場を目指していました。選手権を目指している方は、学業などもありつつ、毎日一生懸命にほぼすべての時間をサッカーに向けるくらい全力でやっていて。僕の友達でも選手権に出ている子がいて、日々すごく頑張っていました。そういった姿を間近で見てきた自分が、今回は曲を通じて応援する立場になれたことは本当に光栄なことですし、純粋にすごくうれしいです。 ―――「まさか」という感じですか? imase まさかですね。高校時代は選手権の県代表になれたらと思って頑張っていましたが、まさか自分が音楽で携わることができるなんて思ってもいませんでした。 ―――応援歌『アウトライン』は作詞・作曲もされています。サッカーのストーリーを感じる楽曲となっています。 imase 一斉にコーラスで歌う感じは、高校サッカーもそうですし、個人的にはワールドカップなどのイメージも持っていました。みんなで一緒に歌い、ドラムもどんどん激しくなっていくあたりは、初めて聞いた方にも「サッカーの曲だな」と思っていただけるように意識しました。楽曲全体のストーリーで言うと、最初のサビ部分は落ち着いた雰囲気になっていて、ロッカールームや日々の練習、試合での悔しいシーンにも合うように意識しています。後半になるにつれて、ドラムも激しくなっていき、ゴールを決める、勝って喜ぶといったシーンに合うようにイメージして制作しました。 ―――歌詞についてはいかがでしょうか? imase 個人的にですが、ずっと攻撃されていても耐えて、耐えて、最後の最後で逆転する可能性があるところがサッカーの醍醐味の一つだと思っています。自分がプレーしていても、観戦していても感じることが多くて。ピッチの中の選手はもちろん、応援している方、観戦している方など、全員が最後まであきらめずにやり切ることが勝つ要素にもなりますし、あきらめないことを大切にしてほしいと思いこの歌詞を書きました。 ―――ご自身の経験でもありますか? imase ありましたね。競っているときこそメンタルが一番大事になってくると思います。勝っているときは隙も生まれやすいと思うので、押されていてもあきらめないことが重要だと感じていました。選手の皆さんはあきらめたりしないと思いますが、周りの方々も含めて、みんなで最後まで頑張れたら、少しでも背中を押せたら、という気持ちで作りました。