山形の消費額日本一がコラボ、その名も「金の鶏玉こんにゃく」
コンニャクとラーメン。山形市が消費額日本一を誇る「食」を組み合わせた新商品が誕生した。 【写真】発売された「金の鶏玉こんにゃく」。湯せんか電子レンジで温め、そのまま味わうこともできる=ヤマコン食品提供 総務省が都道府県庁所在地と政令指定都市などを対象に調査している家計調査の世帯当たりの年間支出額で、コンニャクは山形市が27年連続トップを維持し、ラーメン(外食の中華そば)は新潟市などの強いライバルがいる中で2連覇中。コラボ商品には「連続1位へさらに弾みをつけたい」との思いも込めたという。 コラボ商品の名は「金の鶏玉こんにゃく」。1887(明治20)年創業のコンニャク製造の老舗「ヤマコン食品」(山形市)の玉こんにゃくと、ラーメンの人気店・新旬屋(本店・新庄市)の看板商品「金の鶏中華」のスープが組み合わさった。 「金の鶏中華」のスープは鶏の様々な部位から抽出したうまみが特徴で、鶏油を使うことで黄金に輝くことからその名がついた。中に玉こんにゃくを入れてレトルト製法で仕上げるにあたり、「スープの表面が黄金に輝く感じの再現が一番難しかったですね」とヤマコン食品の長谷川晃一社長(41)は振り返る。 スープの原液と水の配分などを様々に試した。新旬屋の半田新也社長(48)の意見も聞きながら試作を重ね、約1年かけて製造方法を確立させた。 10月下旬、都内のアンテナショップでスタッフに試食してもらったところ好評で、同25日の発売後も県内外から反響があるという。 1パック2~3人前で、希望小売価格850円(税別)。玉こんにゃくの他に国産鶏肉が入っている。豆腐や野菜などの具材を加えたアレンジもしやすいようにと、やや濃いめのしっかりした味付けにした。 家計調査で山形市が全国1位の品目は、コンニャク、ラーメンの他にも、サクランボを含む「他の果物」や里芋など数多い。長谷川社長は「日本一の品目はけっこうあるが、それらを組み合わせた商品はあまりない。新商品が山形土産の新たな選択肢になってもらえたらありがたい。ラーメンとコンニャクがそろって日本一を継続できるきっかけにもなれば」と思いを語る。 販売などの問い合わせは加藤物産(023・672・1410)へ。(杉山圭子)
朝日新聞社