息子は「理学療法士」と「作業療法士」のどちらになるかで悩んでいるようです。仕事内容と勤務先の違いや収入について教えてください。
※総務省統計局 e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成 国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は459万5000円であるため、理学療法士・作業療法士の年収は、平均よりも少ないことが分かります。 ただし年齢が上がるにつれて、年収は上昇する傾向にあるようです。賃金構造基本統計調査によると、もっとも給与額が高くなる55歳~59歳時点で、理学療法士・作業療法士の平均年収は589万2600円になることが分かります。 ■働く場所 基本的に、理学療法士と作業療法士の勤務先は共通しています。例えば、以下のような施設が該当します。 ●介護福祉施設 ●病院やクリニック ●保健所 ●訪問リハビリテーション ●小児施設 このほかに、理学療法士が働く場所としてはスポーツ施設もあり、中にはスポーツチーム専属の理学療法士として働くケースもあるようです。 一方、作業療法士は、心身のケアを行う特性から、精神科のある病院やメンタルクリニックなどでも需要があるでしょう。 勤務先によってケアする相手が異なるため、働く場所を探す際には、自分自身がどのような仕事をしたいのか検討する必要があります。
理学療法士と作業療法士は仕事内容に若干違いはあるものの、年収や働く場所の差は少ない
理学療法士と作業療法士の仕事内容には、類似する部分が少なくありません。しかし、理学療法士が身体のリハビリのみを行うのに対し、作業療法士は精神面のケアも行うなど、異なる点もあります。 とはいえ理学療法士と作業療法士は、どちらも同程度の年収でそれほど違いはありません。 高齢化社会において、理学療法士と作業療法士は、どちらも非常に重要な職業であり、今後ますます需要が高まるでしょう。 出典 総務省統計局 e-Stat令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 総務省統計局 e-Stat令和5年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) 国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査2平均給与(第8表)平均給与(15ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部