22日(日) 元台風14号+秋雨前線 石川県は過去にないような大雨 命を守る行動を
能登半島地震の被災地を襲った記録的な大雨。大雨特別警報が発表されている石川県では土砂災害や浸水害などすでに深刻な被害が広がっているが、3連休中日の22日(日)は、元台風14号の影響も加わって、さらなる大雨が予想される。命を守るため、引き続き厳重な警戒が必要だ。
元台風14号 さらなる大雨に
活発な秋雨前線の影響で、輪島(石川)ではきのう21日(土)、たった3時間で9月の平年1ヶ月分を超える大雨が集中的に降り、複数の河川が氾濫、土砂崩れも相次いだ。けさにかけてもまだ雨雲の流れ込みは続き、48時間雨量は輪島で観測史上初めて400ミリを超えるなど過去に例のないような大雨となっている。
きょう昼前にかけては台風14号から変わった低気圧(活発な雨雲の塊)が石川県など北陸を通過していく見込みだ。雨は激しさを増し、災害の危険度が再び急激に高まるおそれがある。夜が明け周囲の状況が気になるかもしれないが、この後も決して危険な場所には近づかず、命を守る最大限の行動を続けてほしい。
”秋分の日” 広範囲で大雨
雨が強まるのは北陸だけではない。秋雨前線は今夜にかけて太平洋側まで南下するため、九州から東北にかけてのいたるところで雨雲が発達し、非常に激しい雨や雷雨となるおそれがある。特に東北ではこれまでの大雨で地盤が緩んでいるところや増水している河川もあるため、災害発生に厳重な警戒が必要だ。
雨でも真夏日続出
最高気温は関東から西はきのうより低くなるところが多いが、それでも軒並み30℃以上で、真夏日続出となる予想だ。耐え難い猛暑とまではいかないものの、湿気たっぷりのムシムシとした暑さとなりそう。 一方、東北北部や北海道は20℃に届かない見込みだ。北海道では、けさ今季全国で初めて最低気温が0℃を下回る冬日となったところもあるが、日中も10月並みの涼しさのところが多く、前線の北と南で季節感が大きく変わりそうだ。 (気象予報士・小野裕子)