【オススメ漫画】将棋好きでもそうでなくても。『花四段といっしょ』が面白い!
プロ棋士の日常がのぞける(?) 新感覚将棋コメディにはまり中
名シーンに何度も泣いた『3月のライオン』をはじめ、『ハチワンダイバー』『月下の棋士』『将棋の渡辺くん』に『ひらけ駒!』……自分はルールどおりに指すのがやっとのわりに、昔から将棋漫画に惹かれます。激しい対局シーンにドキドキするのも醍醐味ですが、棋士の方々の日常をゆるく楽しく描いたものも大好き。今回はくすっと笑える将棋漫画、『花四段といっしょ』をご紹介。
日本将棋連盟所属のプロ棋士・花つみれ四段。名人を頂点とする順位戦で、上位棋士の座を狙って日々対局を重ねています。対局中のプロ棋士なんて、それはそれは盤上に集中しているはず……と思いきや、対局相手が身につけている時計やふと見えたブランド財布から、相手がやっているYouTubeチャンネルの収益を計算し始めたり、ロッカーに入れたスマホのアラームを切ってないことを思い出してそわそわしたりと(大好きなタートルズのオープニング曲が鳴るように設定済)雑念がすごい(笑)! ただもっとすごいのは、そんな中でも並行して戦局を読み、周りがしびれる手を指して勝利するところ。もちろん負けることもありますが、「そういう脳みそなんだから仕方ないのだ!」とのモノローグ通り、「雑念の超集中」に入った花四段の思考は大洪水。脳内図、ドえらいことになってます! ほかにも、花四段との友情がほほえましい茄子・R・吾一五段や、女性初のプロ棋士を目指して奮闘する妹弟子の踊朝顔など、登場人物がとにかく皆魅力的。中でも好きなのが、花四段や朝顔の師匠・佐々野木通八段。対局中、着物のたもとから「ミャ~」という鳴き声をさせたり(猫を拾って隠してた!)花四段がプロになったことを忘れていたりで、「将棋以外、人間的にいいトコ1コもなし」と朝顔に言われてしまうも、なんだかんだと弟子たちに慕われている師匠。将棋がめちゃくちゃ強いのもカッコいい! 学生時代に読んだ大崎善生さんの『聖の青春』をきっかけに、憧れと尊敬の念を抱いてきた将棋界。今は息子にも負けますが、これを機に本格的な“指す将”デビューもありかも…? まずは戦術が学べる漫画を探します!