【速報】「重大な健康被害 社会にご迷惑」小林製薬が「紅麹」事業から撤退 きょうの取締役会で決定 健康被害出た人や取引先への補償や原因究明などは継続
小林製薬は紅麹事業から撤退すると発表しました。 小林製薬の発表によると、8日に開いた取締役会で紅麹事業からの撤退を決めたということです。 撤退について小林製薬は、「2024年3月22日、当社販売の紅麹関連製品にて一部の紅麹原料に当社の想定していない成分が含まれている可能性が判明したことを発表いたしました。 当社としましては、紅麹関連製品に関して、使用中止の呼びかけ、自主回収、販売の一時停止等の対応を進めてまいりました。 このような状況の中で、重大な健康被害を引き起こし、社会にご迷惑をお掛けしていること等を踏まえ、2024年8月8日開催の取締役会において、本事業撤退を決議いたしました」と発表しています。
■事業撤退後も補償や原因究明 再発防止策の実施は継続
なお、事業を撤退した後も、被害にあった人や取引先への補償のほか、原因究明については継続していくと説明しています。 また再発防止策についても継続する方針で、「紅麹関連製品に係る製造ラインの問題点を全て洗い出し再発防止策を講じることが企業としての使命であると判断し、これらについても継続して実施してまいります」と述べています。
■小林製薬の「紅麹」をめぐっては対応の遅れなどが指摘され、会長・社長が辞任
小林製薬の「紅麹」事業をめぐっては、ことし3月に「紅麹サプリ」を摂取した人が腎臓の疾患などを訴えていることが発覚。 腎障害などを訴え、入院した人は400人を超えています。(※8月4日時点) サプリなどのもととなる紅麹原料を作る工場で見つかった青カビから、毒性が高いとされる「プベルル酸」が検出され、厚生労働省は健康被害につながった可能性を示唆しています。 この問題では、小林製薬の対応の遅れと「隠ぺい体質」が指摘されています。 ことし1月に最初の健康被害が会社に報告されていたにも関わらず、小林製薬は商品の自主回収や被害の公表までにおよそ2カ月もかかりました。 さらに当初、サプリを摂取した5人が死亡したと発表していましたが、その後、小林製薬に死亡に関する相談があったにもかかわらず、ことし6月に厚労省から問い合わせがあるまで、公表していませんでした。 死亡との因果関係を調べる必要がある事例は、8日までに104例判明しています。 健康被害の拡大や情報の開示の遅れなどの責任を取り、小林一雅会長と小林章浩社長が辞任しています。