NYなど大都市圏、高水準のインフレ率-全米ベースでは伸び鈍化も
(ブルームバーグ): 米国全体では、4月の消費者物価の伸びに鈍化が見られたものの、4つ主要な大都市圏では上昇率が約1年ぶり高水準付近となっている。
米労働統計局が15日に発表したデータによると、消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率はペンシルベニア州フィラデルフィアで4.1%、ミズーリ州セントルイス4%、ニューヨーク州ニューヨーク市とカリフォルニア州サンフランシスコで共に3.8%に達し、いずれも全米平均を上回った。
その要因はそれぞれの都市によって異なるが、ニューヨークとサンフランシスコ、フィラデルフィアではエネルギーおよび住宅コストが概して物価上昇につながっている。
ミシガン州デトロイトでも4月にCPI上昇率が高まった。2024年の大統領選でのスイングステート(激戦州)のミシガン、ペンシルベニア両州の大都市で物価上昇ペースが加速しており、経済と生活費が選挙戦に重要な意味を持つことになっている。
ニューヨークとセントルイスでは食品と飲料、サンフランシスコでは衣料品がそれぞれ物価上昇につながった。
4月のデータを報告した都市の中でインフレ率が最も低かったのは、スイングステートであるアリゾナ州最大の都市フェニックスで2.6%。全米の4月の総合CPIは前年同月比3.4%上昇だった。
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原題:NYC and San Francisco Inflation Jump to Year High as US Cools(抜粋)
--取材協力:Alexandre Tanzi.
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Mark Niquette