帝京大可児で全国通算11ゴール、プレミア勢にスタイル発揮「胸を張って終われる」FW加藤隆成は明治大へ
[1.2 選手権3回戦 帝京大可児高 2-3 前橋育英高 駒沢] 帝京大可児高(岐阜)のエースFW加藤隆成(3年)は全国大会通算11ゴール目を記録するも、最後の全国高校サッカー選手権は3回戦で終わった。 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 圧倒的な得点力でチームを牽引し続けた。加藤は昨季の岐阜県リーグ1部で40点、今季は同30点を記録。舞台を全国に移しても得点を量産し、今大会の2回戦を終えて3年間で記録した高校総体と選手権の通算ゴール数を「10」の大台に乗せていた。 迎えた2日の前橋育英高(群馬)戦は先に2点を失う展開となったが、1点差に詰め寄る中で前半27分、相手のクリアボールがMF伊藤彰一(2年)に当たって跳ね返ってきたところを「反射的にといいますか、もう気づいたら打っていた」(加藤)。ボールはゴールネットへ吸い込まれ、全国通算11点目となる得点で試合を振り出しに戻した。 帝京大可児はその後退場者を出し、試合終盤の失点で敗退が決まった。それでも相手指揮官が「凄かった」と振り返るように、持ち前のパスワークでプレミアリーグEAST勢を苦しめた手応えを強く感じるところ。加藤は目を赤く腫らしながら「胸を張って終われる」と力強く言い切った。 中高一貫校の帝京大可児で過ごした6年間について、加藤は「長かったようで短かった。結構苦しいときもありましたけど、とても楽しい6年間」と充実感を口にする。小学生の頃は8人制の中盤を務めていたため、帝京大可児中でFWに転向した際はパスもできるFWを理想像としていたという。ただFWとして戦い得点力を高める中で「最近では怖いFWになるところを意識」。最後は背番号10番のキャプテンという大役を務め上げ、「FWとしてこれだけ成長させてくれたのは、帝京大可児じゃないとできなかったかなと思う」とチームへの感謝を示した。 卒業後は今季の関東大学リーグを無敗優勝した明治大に進学する予定。「裏への抜け出しは今大会を含めて全然できましたし、シュートを決められたところは一つの自信にもなりました」と高校で養ったストライカーとしての矜持を新たな環境でも示す構えだ。その上で厳しい戦いになることも覚悟。体力面を課題に挙げながら、「もっと自分に追い求めて」成長を続けていく。