「第1世代K-ビューティー」ショップが復活…効率化・海外拡大で実績改善
【07月31日 KOREA WAVE】韓国でかつてK-ビューティーをリードしていた第1世代化粧品ショップが復活している。実績が振るわないオフライン加盟店を整理して効率化し、海外市場拡大で実績改善に成功したためだ。 韓国で化粧品ロードショップ「ミシャ」を運営する「エイブルC&C」は昨年、連結基準で売り上げ2736億ウォン(1ウォン=約0.11円)を記録し、前年(2479億ウォン)と比べ10.4%増加した。営業利益も100億ウォンから114億ウォンへと14.2%増えた。 「トニーモリー」も最近、業績回復に成功した。昨年の連結売上高は1511億ウォンで、前年(1267億ウォン)に比べ19.3%増となり、営業利益は96億ウォンを記録し黒字転換に成功した。 ◇中国による報復で影響 化粧品ロードショップブランドは2017年、最新鋭迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」配備に伴う中国の報復で大きな影響を受け、2019年の新型コロナウイルスの感染拡大でオフライン市場は萎縮し、不況に陥った。不振だった各社が実績改善に成功したのは、オフライン売り場を縮小して不振な店舗を整理してからだ。 代表的な例が「クリオ」だ。同社は2018年にオフライン売り場である「クラブクリオ」の整理を宣言し、2022年に完全撤収した。 クリオの売り上げは2018年の1874億ウォンから昨年は3306億ウォンへと76.4%増え、同期間の主要ショップブランドの中で最も大きな増加幅を見せた。昨年の営業利益は338億ウォンと黒字転換した。 クリオ関係者は「新型コロナウイルス感染の影響で海外観光客が減り、効率が低い売り場を撤収することになった。賃貸料など固定費用がなくなり、オンラインチャンネルを育成して損益が改善した」と話した。 「エイブルシーエヌシー」も加盟店数を2018年の267店から2023年91店に66%縮小した。オフライン売り場(加盟店+直営店)の売り上げ割合は2018年 の66.9%から昨年は21.4%に減った。 一方、オンラインと輸出の売り上げ割合は増えた。2018年に9.7%だったオンライン売り上げ割合は昨年17.9%に増え、輸出は55.8%と半分以上を稼いだ。 ◇日本、東南アジア、欧米 海外市場への攻略にも力を入れている。 「ネイチャーリパブリック」は、日本を中心に東南アジア、北米、欧州などに進出している。日本事業は日本のオンラインショッピングモールである「キューテン」で3年連続ベストセラーに選ばれ、日本の3大バラエティーショップであるロフト、プラザ、東急ハンズをはじめドラッグストア8000店の小売店で扱われている。 同社の海外売り上げ割合は2018年に18.4%(432億ウォン)だったが昨年は36.9%(531億ウォン)へと2倍近く拡大した。今後は北米市場への進出を本格化する計画だ。 ◇証券市場も期待 ロードショップの実績が改善され、証券市場の期待も上昇している。 韓国取引所によると、今年(26日終値)の主要ロードショップ化粧品ブランドの株価上昇率は▽エイブルC&C19.2%▽トニーモリー126.6%▽クリオ16.1%――などとなった。 第2四半期の業績についても肯定的な見通しが出た。ハナ証券は、トニーモリーの今年第2四半期の連結売り上げが前年同期比32%、営業利益は99%増加すると予想した。クリオについても、「第2四半期の営業利益市場のコンセンサス(展望値)に合致するだろう」と予想した。 ハナ証券のパク・ウンジョン研究員はトニーモリーについて「ブランド事業本業も子会社メガコースのODM部門も安定的成長勢を見せ、利益が急増するだろう」と話した。 続いて「クリオは米国、日本、東南アジアなど持続的に海外販路拡大に力を入れており、カテゴリーの側面ではスキンケアの割合を高めることでブランドポートフォリオの安定化、利益体力増進に努めている」と分析した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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