農大一、久我山…東京「中高一貫」の人気校密集地帯、“城西・城南”に起こる波乱とは?【2025年共学校編5】
● 大人気の「サレジアン国際学園世田谷」 成城学園(世田谷区成城)は4科を2回行う非常にオーソドックスな学校で、合計出願者数が2023年1203人・24年1061人で、受験者数が同じく923人・831人といずれも少なくなっている。[1日一般1回]は24年に410人が受験して実倍率は3.5倍(23年3.82倍)、[3日一般2回]は同じく428人で4.81倍(同6倍)だった。志望者数は1回が微減、2回は1割減で、25年もいささか緩和傾向にあるが、厳しい入試には変わりなさそうだ。 女子校の目黒星美学園から23年に共学化したサレジアン国際学園世田谷(世田谷区大蔵)。女子校時代には実倍率1倍の入試回も見られたが、生徒募集に関しては様変わりした。志望者数も全体的に大きく増加傾向で、25年入試人気校の一つとなりそうだ。本科とインターに区分され、それぞれ特待が付く入試回もある。 主力となる入試回は[1日午後2回本科]と[3日午後4回本科]で、24年の受験者数は151人と106人だが、実倍率は2.8倍と8.15倍とこちらはだいぶ開きがある。全体を見ても、1日午後が一番受かりやすいが、志望者数が5割弱と4割強増えており、25年入試はいずれも結構ハードな入試回となりそうだ。 その他の入試回を順に見ておくと、[1日1回本科]と[1日1回インター]は24年の受験者数が62人と28人で、実倍率は3.88倍と4倍、志望者数は2.7倍強増と7割半増で、25年は倍率が大きく跳ね上がりそうだ。[1日午後2回インター]は81人受験で4.5倍(23年は2.86倍)だったが、少ないとはいえ志望者数は4倍超増で、25年に2ケタ倍率になっても不思議ではない状況だ。 [2日午後3回特待本科]と[2日午後3回特待インター]は、53人と39人が受験して、2.94倍と5.57倍だったが、志望者数は5割半増と2.2倍増で、こちらも特に25年のインターの倍率が大変なことになりそうだ。 24年に106人が受験した人気の[3日午後4回インター]は、実倍率8.15倍(23年4.89倍)だったが、志望者数が4割強増えており、25年はこちらも倍率2ケタを超えるかもしれない。[5日5回本科]は実倍率10.4倍、[5日5回インター]は同じく7.25倍といずれも24年には狭き門だったが、志望者数がそれぞれ6割増と7割強増なので、25年に5回インターが2ケタ倍率を超えても不思議ではない。 “世田谷系“で最も受けやすくて受かりやすいのは国士舘(世田谷区若林)だろう。実倍率が2倍を超える入試回はない。5回の教科型はいずれも2科。最多の66人が24年に受験した[1日1回]は実倍率1.43倍だった。24年実倍率を見ていくと、[2日2回]が1.58倍、[2日午後3回]が1.93倍、[4日午後5回](24年は4日4回)が1.4倍、[5日6回](24年は5日5回)が1.5倍となっている。他に、25年は1人10分程度の[4日4回自己PRプレゼン型]も行われる。