第156回芥川賞受賞、山下澄人氏が会見(全文)正直言うとほっとした
第156回芥川賞・直木賞が19日夜、発表され、芥川賞に山下澄人氏の「しんせかい」が、直木賞に恩田陸氏の「蜜蜂と遠雷」が選出された。山下氏は4回目、恩田氏は6回目のノミネートでの受賞となった。 【中継録画】第156回芥川賞・直木賞が発表 受賞者が会見 午後5時から東京・築地の料亭で選考会が開かれ、両受賞作が決定した。この後、午後8時10分をめどに都内のホテルで受賞記者会見が行われた。
実験的な作風、王道の青春小説という評価について
司会:会見と質疑応答に移らせていただきます。芥川賞の山下さんはそのまま壇上にお残りください。直木賞の恩田さんは一度、こちらにお戻りください。 それでは会見に移らさせていただきます。山下さん、受賞された今のお気持ちをお願いします。 山下:やっぱりちょっと芥川賞すごいなって、ちょっとびっくりしてます。あと、それと、ちょっとほっとしてるのと、まあ、以上です。 司会:ではご質問のある方は挙手をお願いいたします。ハンドマイクが参りますので、所属を申し述べてご質問をお願いいたします。眼鏡の方。 読売新聞:読売新聞のマチダと申します。どうも。選考会見では、今までは実験的な作風の印象があったけども、王道の青春小説としても読めるという評価があったんですけども、そういう評価について何か感想があれば教えてください。 山下:いや、僕ちょっとまだちゃんと聞いてないので、へーって。 読売新聞:青春小説と言われるとちょっと照れくさい感じとかあったりしますか、なんか。 山下:いや、別に。それ、僕が決めることじゃないんで。ありがとうございます。 司会:女性の方。
今の心情について
朝日新聞:朝日新聞のイタガキです。おめでとうございます。目の前にある物事の激成に浮き上がらない筆も、お人柄もそうだと思うんですが、今の心情をちょっと詳しくお伺いしたくて、人ごとみたいな感じですか。どうですか。 山下:(笑)。いや、他人事みたいな感じですよ。すごいなって、芥川賞。はい。 朝日新聞:ご自分の作品を、よく便所の落書きの過大評価だとか、そういうことをおっしゃるんですけど、でもこういう日本一有名な賞を取ったわけなんですが、それを踏まえてもう一言、何か感想とか。 山下:痛快(笑)。 朝日新聞:もうちょっと教えてください。痛快の。 山下:いや、だって、僕が芥川賞作家ですよ。うそやろっていう話やし。友達はびっくりすると思います。 朝日新聞:ありがとうございます。 司会:じゃあ。