福岡のベーカリー「パンストック」がすごい理由
「パンストック」の魅力を体感できるパン
店には100種類を超える商品が並び、さらに次から次へと新しい製法によって新作が生まれる。店を訪れたなら味わうべき6種をオーナーシェフの平山さんがチョイス。これらを食べて「パンストック」のパンのおいしさを堪能して。 ①高加水で手ごね。どこまでも口溶けのよさを目指す 「キタノカオリ」 ¥205 平山さんが国産小麦に興味をもつきっかけになったという北海道産の小麦粉キタノカオリ100%で焼いたパン。水をたっぷり蓄える性質をもち、風味も強いので水分をたっぷり加えて手ごねでグルテンを作らないように成形して焼き上げた。やさしい甘みが特徴。 ②店名を冠した、製法の原点になった高加水のパン 「パンストック(ホール)」 ¥648 パリで食べた「ジュリアン」の「パン・オ・ルヴァン」のやわらかな生地と穏やかな酸味に感激して作った全粒粉の食事パン。しっとり仕上げるためにたっぷりの水分と湯ゲルを加えた。ライフレークや麦茶を加えることでもっちりだけではない歯切れのよさも実現。 ③ 生地にドライフルーツが合わさってジューシー 「カカオルージュ」 ¥669 「パンストック」の生地にカカオパウダーとドライフルーツを加えた一品は、見た目はハード系なのに食べると、もちっとソフトな食感。ドライフルーツを加えて発酵させることでフルーツの香りと甘みが生地に移る。トーストしてバターをのせればそれだけでワインが進む。 ④米ゲルを加えることで、低グルテンなのにもちもち食感の食パン 「パンドミ ジャぱん」 ¥432 米粉を6倍の水で炊いた「米ゲル」を使った、低グルテン食パン。米粉は小麦粉に比べて吸水性が高いので、生地がパサつきにくい。さらに加熱すると炊いたごはんと同様にでんぷんが糖化してしっとり食感に。ころんと丸いタイプも食事パンとして◎。 ⑤カステラをパンにしたら? その一言から生まれた一品 「卵リュスティック」 水ではなく卵で生地をこねたらという疑問から試作を重ねた。卵のたんぱく質で焼き上がりの形を支えなくてはならないほどトロトロの生地は皮はパリッと香ばしく、中ははかなさを感じるほど軽やかな食感。撮影時は試作段階で「あんバターにいいかも」と平山さん。 ⑥シュー生地のような、エアリーな食べ心地 「パンドミチョコブリオッシュ」 ¥475 なめらかな口溶けを目指して卵と牛乳を限界値の量まで加えた。さらにグルテンを切るためにかぼちゃのでんぷんを活用。シロップに一晩漬けたかぼちゃをオーブンで焼いて生地に加えることでしっとり感が増す。チョコチップを入れてアクセントのある食感に。
PAIN STOCK 福岡県福岡市東区箱崎6-7-6 tel. 092-631-5007 営業時間/10:00~18:00(売り切れ次第終了) 定休日/月曜、第1・3火曜 Instagram/@pain_stock