テクニック重視のサッカーで「初優勝」したマラドーナの母国、その後も続く「独裁国家」での開催【ワールドカップと独裁者の不思議な関係】(2)
■無事に開催されれば「お構いなし」
しかし、いずれにしても、FIFAという組織は無事に大会が開催されれば(あるいは、その結果、FIFAが財政的に潤いさえすれば)、開催国がどんな独裁国家であったとしてもお構いなしのようです。 歴史的に見ても、1934年大会はイタリアのベニト・ムッソリーニ首相率いるファシスト政権に政治利用され、1942年大会もナチス支配下のドイツで開催される予定でした(戦争のため、中止)。 最近でも、ワールドカップは2018年にはウラディーミル・プーチンのロシアで、2022年には王族による権力独占や労働者の人権問題で開催反対論があったカタールで開催されました。また、2034年大会も、王族による独裁国家サウジアラビア開催がすでに決まっています。 そうそう、「独裁者の死」というと、北朝鮮の金日成(キム・イルソン)国家主席(現在の金正恩=キム・ジョンウン=総書記の祖父)が亡くなったのも、1994年7月8日。アメリカ・ワールドカップの期間中のことでした。 もっとも、北朝鮮はワールドカップには出場していませんでしたし、まだ核兵器も長距離ミサイルも持っていなかった北朝鮮に対して、アメリカ人はほとんど興味を持っていなかったので大きなニュースとしては取り上げられませんでした。当時のアメリカではサッカーはまだまだマイナー・スポーツ。ワールドカップ自体が全国的には大きなニュースではなかったのですが……。
後藤健生
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