TOKYO BASE、課題の中国事業は一級都市に集中 下半期に営業黒字化見込む
谷CEOは「人々の潜在ニーズを満たす顧客感動を届けるのが私たちの仕事。日用品には手を出さず高品質・高価格の嗜好品市場での成長を目指す」と前置きした上で、世界の主要10都市を視野に日本製商品を届けていきたいと話した。また将来的には国内デザイナーズブランドを含めたM&Aでポートフォリオを広げる。
皮切りとして24年5月初旬には米ニューヨークに初出店する。ソーホー地区のオープニングセレモニーの跡地で、売り場面積は約231平方メートル。「蓋を開けてみないとどんな人たちが集まるかわからない。まずは現地に送る日本人スタッフ3人に任せ、彼らが売れる自信のある商品を並べてもらう」。
「顧客感動」を届ける要となるのが、販売スタッフだ。今春に初任給を40万円にアップしたことを踏まえ、「社内ではファッションのプロフェッショナル集団として、さまざまな業界にアンテナを張り自己投資のために活用してほしいと呼びかけている」と谷CEO。また社員に裁量権を持たせて新規事業をスタートさせるエンパワーメント経営を実践し、期中に5つの新業態立ち上げを目指す。うち2つは25年1月期中にスタート予定。20代前半をターゲットにカジュアル・ストリートを軸にしたメンズ業態と、30代以上の大人世代に向けたウィメンズ業態になるという。