【将棋】藤井聡太7冠「かっ飛ばせ!藤井!」甲子園大声援に「温かい気持ちになった」
日本将棋連盟会長の羽生善治九段(54)と藤井聡太7冠(22)の記念対局が8日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催された。 甲子園球場が今年8月に、日本将棋連盟が9月にそれぞれ100周年を迎えることを記念したコラボ企画。「野球の聖地」で世代を超えた将棋界の2大スターの「夢の対決」が実現した。約3800人のファンが詰めかけた。 対局場所は甲子園が一望できる貴賓室。スタンドのファンは大型スクリーンに映し出された模様を見守った。スタンドで行われた谷川浩司17世名人らの大盤解説会を観戦した。 午後1時33分、記念対局が始まった。戦型は角換わり。先手の藤井が仕掛ける形で、中盤は羽生が受けに回った。終盤、激しい攻め合いを羽生が制し、聖地甲子園でのメモリアル白星を挙げた。 大盤解説では、大の阪神ファンの谷川浩司17世名人(62)がフィナーレで、「両対局者にエールを送りませんか?」と提案。「かっ飛ばせ! 藤井! ってどうでしょうか。うまくやれるか自信がなくて昨日から悩んでいたんですけど」と呼びかけると、客席から手拍子とともに大きな拍手が沸き起こった。 スタンドのファンらが「かっ飛ばせ! 藤井!」の3回繰り返し、エールを送った。 普段、これほどの“大声援”を受けることはない藤井は「すばらしい応援をいただいて、温かい気持ちになった」と喜び、かっ飛ばせ!に打席に立ちたくなった? 質問には「ただちょっと、バットを持っても飛ばせないかな(笑い)。温かいエールをいただき、うれしく思った。これからの期待を込めたということだったので、しっかりと頑張っていきたい」と話した。 記念対局は黒星だったが、貴賓室からの眺めに「甲子園に来たことを実感した」と楽しんだ様子だった。