【東京V】山田裕翔「流れ変えるきっかけに」レギュラー奪取へ意欲、町田昌子の職人プレーに学ぶ
東京ヴェルディDF山田裕翔(22)が、大敗ショックのチームにあってレギュラー奪取への意欲を口にした。 FC町田ゼルビアに0-5と大敗を喫し、今度は中2日でYBCルヴァンカップ3回戦のサンフレッチェ広島戦(22日、味スタ)が控えている。城福監督が「競争力のあるチーム」と今後へのテーマを掲げる中、センターバックで今季公式戦4試合に出場している山田裕はポジション争いに割って入る能力を持つ。 「日程がタイトになっている中で、出ていない選手が重要というか、流れを変えるきっかけになる。1人1人が自分のやるべきことがやれれば自然と勝ちにつながるし、評価にもつながる。ルヴァンは大事な試合になる。自分も含めて次の一戦は大事な試合になる」 5月12日の鹿島アントラーズ戦ではリーグ戦初先発を果たしたが、前半のうちに2失点し途中交代。3-3の引き分けに終わった試合後は悔しさのあまり、涙を流した。 「まだ足りないところはあります」。国士舘大時代は大学サッカー界を代表する屈強なDFとして鳴らしたが、プロ1年目の今はビルドアップ、ボールの運び方、プレスのかけ方、クロスへの対応と、あらゆる点において磨きをかけている段階にある。 日々努力を怠らず、全体練習終了後、城福監督らスタッフが仕掛ける「エクストラ」と呼ばれる各々の課題練習に励んでいる。 「城福さんは1年目とか関係なく若手のエクストラのところまで最後までしっかり見て、評価してくれているのは素直にうれしい。森下コーチはじめスタッフが(エクストラで)しっかり教えてくれる。そこを試合に出た時に表現できれば、もっとチームに貢献できる」 前日の町田戦は出番こそなかったが、ベンチから相手DF昌子源のプレーを事細かく観察した。同じセンターバックとして尊敬し、手本とする選手。ワールドカップで活躍した一流の職人芸に学んだ。 「ポジショニング1つでもそう、ボールのないところでのリーダーシップだったり、やっぱり自分にないもの、経験で片付けたいと自分は思わない。昨日もゼロで抑える町田の強さ。ディフェンスラインがボールのないところもそうですし、競り方一つでも参考になった。自分が得られた収穫でしたし、間近で感じ取れて良かった」 東京VはDF谷口栄斗が負傷が完全に癒えておらず、町田戦でもベンチ外。守備の立て直しが求められる中、山田裕が最終ラインに割って入る機会は増えそうだ。緑の壁としてブレークが待たれる。