レスリング 樋口黎がドタバタの準決勝進出!10点差で勝利確定もチャレンジで試合続行→2ピリで圧倒
「パリ五輪・レスリング男子フリースタイル57キロ級・準々決勝」(8日、シャンドマルス・アリーナ) 【写真】試合運びに余裕 圧倒で準々決勝を突破した樋口黎 リオデジャネイロ五輪銀メダルの樋口黎(28)=ミキハウス=が、プエルトリコのクルスと対戦。準決勝進出を決めた。 1回戦は相手選手が計量に参加せず、棄権となって不戦勝で勝ち上がった。そのためこの試合が実質初戦となった樋口。相手がダッシュでマットに上がった中、冷静に試合を迎えた。先に上に乗ったと判定され先制し、4点をリード。さらに相手が攻めてくるところでバックを取り、追加点。そのまま押し切り、10点差をつけるテクニカルスペリオリティーで勝利と思われたが、相手のチャンレンジが認められて試合続行となった。 その後、第2ピリオドで再び10点差をつけて勝利。ドタバタの準決勝進出劇となった。 2大会ぶり2度目の五輪で前回越えの金メダルを目指す。優勝した6月のランキング大会(ハンガリー)では38度以上の高熱の中、決勝戦で0-8からの大逆転勝ちで、約2カ月後の金メダルに弾みをつけた。樋口は「パリ五輪では風邪をひかないように気をつける。手洗いうがいをして、あとは徳を積みたい」と真剣な表情で話していた。 ◆樋口黎(ひぐち・れい)1996年1月28日、大阪府出身。運動が苦手だったため、母の容子さんが4歳からレスリングを習わせた。茨城・霞ケ浦高から日体大に進み21年にミキハウスに入社。15年全日本選手権優勝。16年リオデジャネイロ五輪ではフリースタイル57キロ級で銀メダルを獲得。23年世界選手権では同階級で準優勝を果たし、パリ五輪代表を内定させた。