尾花沢市、銀山温泉でマイカー規制の実証実験開始 オーバーツーリズム対策
オーバーツーリズム(観光公害)が問題化している尾花沢市の銀山温泉で、日帰り客を対象にマイカー乗り入れを規制する市の実証実験が23日、始まった。慢性的な交通渋滞や温泉街の混雑を緩和し、風情を楽しみやすくするのが狙い。 温泉街の約1キロ手前にある大正ろまん館から先へのマイカー乗り入れを規制し、同館駐車場で有料シャトルバスに乗り換える「パーク・アンド・ライド」方式。バス料金は1人500円。午後4~8時の乗車は事前予約制(市の特設サイトから申し込む)。実験は来年1月6日まで。 翌7日~2月末は同温泉組合がマイカー規制を継続。午後5時以降は温泉街入場数を1時間100人までとする人数制限を行い、バス代を含め1人1100円のチケット事前購入と1組当たり50円の協力金の支払いを求める。 初日は同館駐車場で誘導員が観光客の車を誘導し、来場者はチケットを買いバスに乗り換えた。宮城県登米市から友人と訪れた主婦白石書影(しゅういん)さん(47)は「皆の安全が守られるなら、とてもいい」と歓迎した。
尾花沢市の斉藤孝行商工観光課長は初日は混乱はなかったとし、「ドライバーに趣旨を丁寧に説明し仕組みを周知していく」と話した。同温泉組合の脇本英治組合長は「年末年始と春節に混雑がどう緩和されるか効果を確かめたい」と語った。