ジャイアント馬場さんの故郷・新潟県三条市で四天王の川田利明と田上明が「文字通り大きな人だった」と愛を叫ぶ
【柴田惣一のプロレス現在過去未来】
「馬場さんは永遠」。四天王の川田利明と田上明が声を揃えた。 馬場の故郷・新潟県三条市で7月20日に開催された「ジャイアント馬場没25年記念事業」。元子夫人の姪・緒方理咲子さん、今や全日本のレフェリーとして活動する緒方公俊親子の協力の元で実現した。 <動画>【1995年】君は鬼だ!聖鬼軍スペシャル!世界タッグ選手権試合:【王者】三沢光晴・小橋建太組vs【挑戦者】川田利明・田上明組 グレート小鹿も登場し、馬場の愛車キャデラックによるパレード、ゆかりの品が展示された記念展に加え、ものづくり三条らしい特別な記念品もプレゼントされるなど、この日の三条市は馬場一色に染まった。 メインイベントのトークショーに出演した川田と田上は、馬場の思い出などを大いに語った。私も一時期、全日本プロレスを担当していたご縁からMCとして参加させてもらった。 「馬場さんは心身ともに大きかった」「さりげない優しさが嬉しかった」「馬場さんの全日本プロレスに入門して良かった」…2人は一致。改めて感謝していた。 川田は「田上は息子の様に可愛がられていた」と指摘。馬場から洋服、ゴルフグッズ、トレーニング器具などをプレゼントされていた田上は「よく小馬場とヤジられたよ」と苦笑い。とはいえ嬉しそうな笑みを浮かべていた。 馬場の付き人だった川田は「俺は結構きちんと務めていた。ミスをいじられたり突っ込まれることが少なかった。馬場さんはちょっと抜けている方が喜んだ」と、自慢なのか後悔なのか、複雑な思いを吐露していた。 現在はともに飲食業で第二の人生を送っている。苦労は絶えないようだ。「経営者としても馬場さんは凄かったことが身に染みる」とポツリ。ただ「全日本プロレスとはスケールが違い過ぎて経営哲学は別かな」と川田。田上は「俺は料理人で経営者ではないから」とまたまた苦笑だった。 三沢光晴や小橋建太の名前も飛び出し、ファンの質問にも真摯に答えるなど、予定の1時間半はあっという間に過ぎ去った。撮影会でも一人ひとりと交流。川田、田上はもちろん三条市民に加え全国から駆け付けた参加者には笑顔が絶えなかった。 川田は「馬場さんのおかげでこうして三条市を訪れ、楽しい時間を過ごせた」とにっこり。田上は人間関係で大相撲を廃業しており「本当にそう。馬場さんの元でやれて良かった」としみじみ。 実際、文字通り大きな人だった。私も開場前に若手選手を指導する馬場さんの隣に座って、プロレスのイロハを教わった。結婚式に夫婦で出席してもらった。加えて二次会の費用をさりげなく出していただいた。本当にお世話になった。 三条市ではプロレスイベントの恒例化を考えているという。 馬場さん、その大きな心で元子さんと一緒にプロレス界を見守ってください。(文中敬称略)
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