いよいよ「住宅ローン金利」が爆上がりする…来るべき「日銀再利上げ」が日本経済を破壊するワケ
短期プライムレートの上昇は何をもたらすか
これが何に影響を及ぼすかというと、家計の住宅ローンです。短期プライムレートが上がると、住宅ローンの変動金利にも反映されます。 ちなみに、2024年3月のマイナス金利解除では、短期プライムレートは上がっていません。むしろ、マイナス金利解除で一部の預金金利が引き上げられたので、銀行預金の利息が増えているくらいです。 ただ、日銀が追加利上げすると、今度こそ短期プライムレートが上昇する可能性が高いので、すでに変動金利で住宅ローンを借りている人の利払い費が上昇し、今度は実体経済にデメリットがあるでしょう。 ちなみに、利上げされると預金の金利も増えます。ただ、普通預金の金利はもともと低く、利上げで増えても微々たるものです。預金金利が例えば、0.02パーセントから0.1パーセントぐらいに上がったところで、消費を増やす効果は乏しいでしょう。 一方、住宅ローンを変動金利で組んでいる人は、毎月の支払い額が増えます。その人たちがその分節約すれば、個人消費が冷えてしまいます。 『植田総裁「円安の影響は無視できる」発言に呆然…“円相場急降下”を招いた決定会合で明らかになった「日銀の根本的な問題」』へ続く
永濱 利廣、エミン・ユルマズ
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