九九も歴史も歌で覚える!音楽生成AI「Suno」で学びの新体験
EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。 【画像】音楽生成AI「Suno」の公式サイト 子供たちの学習に、もっとワクワクをプラスしたいと思いませんか?暗記が苦手な子供も、勉強がつまらないと感じている子供も、音楽の力で学習意欲がぐんとアップするかもしれません。音楽生成AI『Suno』を使えば、いわゆる暗記モノを楽しいリズムや歌に変えて、楽しみながら効果的に記憶できる学習環境が作れます。今回は、そんな魅力的な学習体験を提供するSunoの活用法をご紹介します。 ■ 音楽生成AI『Suno』とは 今回、紹介する音楽生成AI「Suno(スノ)」は、テキスト入力したものをボーカル付きの楽曲に自動生成するAI音楽制作サービスです。日本語でも、英語でも、ユーザーが入力した歌詞に対して、ポップスやロック、クラシックなど好みのジャンルを選ぶだけで音楽をつくることができます。無料プランでは1日最大5曲まで作成可能で、有料プランもあります。 Sunoを使うときは、まず公式サイトにアクセスしましょう。 図①:「Sign In」をクリック、アカウントを作成します。 図②:「Apple、GitHub、Google、Microsoftの中からのアカウント」を選択します。 図③:「Continue」ボタンを押します。 もし、プランの選択画面が表示された場合は、まずは「Free Plan」(無料プラン)を選択することをお勧めします。無料プランでも基本的な機能は十分に試せます。 図④:画面左側のダッシュボードから「Create」をクリックすると、新規トラックを作成する画面にジャンプします。 ここからは、基本的な音楽を設定していきます。下図⑤から⑩まで、以下の項目を設定してみましょう。 図⑤:画面上部に表示される設定オプション「Custom」をオンにします。 図⑥:「Instrumental」はオフのままにします。オンにすると歌詞が表示されなくなり、楽器演奏モードになります。 図⑦:歌詞を入力します。今回は、九九の「3の段」の歌詞を入力しました。 図⑧:「Style of Music」は、「ラップ、明るい、テンポよく」等のスタイルを入力します。 図⑨:Title」に曲のタイトルを入力します。今回は「九九を覚えるソング」と入力します。 図⑩:必要な設定を選択したら、「Create」ボタンをクリックします。生成には30秒から1分程度かかり、生成が完了すると自動的に音楽が再生されます。 ■ オリジナルソングで、素敵な学習体験 このように、音楽の専門的な知識がなくても、Sunoでは簡単な設定をするだけで自分だけのオリジナル音楽を作ることができます。では、実際にSunoで作った音楽を聴いてみてください。 事例①:九九がラップになった! 小学2年生の児童は、音楽生成AIで作った九九ラップを使って学習してみました。「3×1が3、3×2は6♪」というリズミカルなビートに合わせて体を揺らしながら、楽しそうに九九を唱える姿が印象的でした。「普通の九九より全然覚えやすいし、友達と一緒に歌うのが楽しい!」と目を輝かせながら話してくれました。音楽生成AIで作ったオリジナル九九ソングで九九を覚える学習が楽しくなったそうです。→実際の九九ソング例を聴く 事例②:歴史クイズソングで暗記を楽しく 小学6年生の児童は、戦国時代の歴史クイズソングを作りました。曲を聴きながら「1603年といえば?」という問いかけに「徳川家康が江戸幕府を開いた年です!」と即答。「自分たちで作った音楽ソングだと、歴史の年号も覚えやすい!」と笑顔で教えてくれました。→実際の戦国時代歴史クイズを聴く ■ Sunoは学習に効果的? Sunoを使うと、どのような学習効果があるでしょうか? まず、自分だけのオリジナルソングなので印象に残りやすく、学習に興味を持ちやすいでしょう。九九や歴史の年号などをオリジナルソングと組み合わせて繰り返し学ぶことで、楽しみながら記憶に定着させることができます。特に親子で一緒に取り組めば、対話も増えてコミュニケーションが広がります。また、オリジナルソング作りを通して創造性も磨かれ、学習効果も期待できます。 【※使う時の注意点】 Sunoの利用規約では、13歳未満の子供によるサービス利用を禁止しています。利用する際は、保護者の同意のもと、保護者が操作しましょう。著作権に気をつけ、個人利用ならOKです。公開時は要確認です。 Sunoを使えば、お子さまの学習が楽しくなります。自分で作った音楽で学ぶ喜びを、ぜひ体験してみてください。
こどもとIT,IKIGAI lab./黒田一之