シリカゲルに石灰乾燥剤、捨てる前にもうひと活用!靴や衣類の湿気取りにも便利。交換の目安と処分方法も解説
食品に封入されていることが多い乾燥剤。そのまま捨ててしまってもよいのですが、ジメジメするこれからの季節には湿気取りとしても活用できます。本記事では、乾燥剤の中でも特に一般的な「シリカゲル」と「石灰乾燥剤」について、特徴と活用法、処分方法をご紹介します。 【写真】乾燥剤はどんなものに使われている? * * * * * * * ◆シリカゲル お菓子に封入されていることが多い乾燥剤です。ビーズのような形状をしていて、表面に空いた無数の穴が水分を吸着することで除湿されるというしくみになっています。 使い始めは透明か青で、水分を吸収するにつれて白やピンクに変わっていくため、色の変化であとどれぐらい使えるかがわかるのが特徴です。また、加熱することで繰り返し使えるという性質もあります。 シリカゲルは他の物質と反応しにくいことから、化学的に極めて安定した物質とされています。無味無臭で毒性がないため安全性も高く、幅広い用途に使われている乾燥剤です。 <活用法> 食品や薬の保存、衣類・靴の湿気取り、そのほか湿気に弱い物を保管する際に使えます。 <再利用方法> シリカゲルは加熱すれば繰り返し使えて経済的です。袋ごと加熱するのではなく、中身を取り出してから加熱しましょう。 ・フライパンで加熱 フライパンに入れ、弱火でゆっくりゆすりながら炒めます。シリカゲルの色が戻ったら火を止めましょう。 ・電子レンジで加熱 解凍モードで少量ずつ、様子を見ながら数分程度加熱します。 シリカゲルは水分とともに汚れなども吸着するため、繰り返し使ううちに吸湿力が低下していきます。加熱しても元の色に戻らなくなったら処分しましょう。 <処分方法> 安全性の高い物質なので、そのままゴミとして捨てられます。ただし、自治体によって分別方法が異なるため、確認してから捨ててください。
◆石灰乾燥剤 灰色や白色の粉末や塊状の形をした生石灰です。 原料である酸化カルシウムは水と反応するため、この性質を利用して乾燥剤として使われています。 湿気を吸収する力が強い一方、水に濡れると激しく反応して発熱・発火する危険性があります。取り扱いの際は、濡れた手で触れたり目に入ったりすることがないよう十分注意しましょう。 生石灰乾燥剤は水分を吸収すると膨らんでいき、最終的には「消石灰(水酸化カルシウム)」に変化します。消石灰は乾燥剤としては再利用できません。 <活用法> 海苔や乾物など、湿気に弱い食品の乾燥剤として使えます。水分を吸収してパンパンに膨らんできたら交換しましょう。 <使用後の消石灰の活用法> 消石灰は家庭菜園やガーデニングの肥料として有用です。アルカリ性のため、酸性の土壌を中和する効果が期待できます。 <処分方法> 一般的には燃えるゴミとして処分可能ですが、自治体により分別方法が異なる場合があります。捨てる前に確認しておきましょう。 また、まだ吸湿しきっていない生石灰の場合は、水分を含むもの(生ゴミなど)と一緒に捨てないよう注意してください。
「婦人公論.jp」編集部