「片頭痛」予防の新薬の効果を医師が解説! アジョビ・アイモビーグ・エムガルティの特徴や違いとは
片頭痛に悩まされている人によっては、新たに登場した薬が気になる人も多いのではないでしょうか。内服治療で効果がなかった人に対して、新薬は救世主になるかもしれません。ただし、新薬にもいくつかの種類があり、それぞれの特徴を理解した上で使用することが大切です。今回は、片頭痛治療に用いられる新薬について、「原脳神経外科クリニック」の原先生に解説していただきました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
片頭痛予防の新薬が登場
編集部: 「片頭痛を予防する新薬が登場した」と聞きました。 原先生: はい。2021年4月に新しい片頭痛の予防治療薬として「エムガルティ」が発売されました。その後、「アジョビ」と「アイモビーグ」という2種類の薬剤も相次いで登場しています。 編集部: どのように片頭痛を予防するのですか? 原先生: 基本的には、月に1回、もしくは4週間に1回、皮下注射をすることで片頭痛発作の回数を減らしたり、片頭痛の治療薬の使用量を減らしたりすることができます。 編集部: 予防薬は片頭痛の回数を減らすことができるのですね。 原先生: そうです。誤解されがちですが、片頭痛の予防薬を使用しても片頭痛の発作を必ずしもゼロにできるわけではありません。片頭痛の予防薬は、頭痛の頻度を減らすことを目的に使用されます。投与によって頭痛の程度を軽くしたり、鎮痛薬が効きやすくなったりする効果も期待できます。 編集部: これまでも片頭痛の予防薬は存在していたのですか? 原先生: 従来でも様々な内服薬が予防薬として用いられていました。しかし、一定の効果が期待できる反面、副作用があったり、効果が不十分だったりしたため、頭痛のコントロールが困難な患者さんも少なくありませんでした。今回新しく登場した薬は非常に予防効果が高い上、そうした心配がないため、非常に注目されています。