自身も「きょうだい児」であるシェフが、障害児と家族をクリスマスに招く理由
「僕は、福祉と“かっこいい”がつながることで、支援活動に関心を持つ人が増えると信じています。港区で華やかな店を営む僕だからこそ、定期的にこうした活動を続けることで、福祉のイメージを変えられるのではないかと思っています」と語る米澤氏。その思いは少しずつ形になりつつあり、「No Code」で定期的に行われる「HAJIMARI」には、すでに他のレストランのシェフやホテル関係者が興味を示している。また、平田牧場が金華豚を提供したり、DASSAI BEAUTYを運営する中村氏が「獺祭」のフェイシャルマスクを寄贈するなど、協賛メーカーからの支援も広がりを見せている。
米澤氏の目標は「HAJIMARI」を通じて支援の輪をさらに拡大すること。「ボランティアを始めたいけれど、どうすればよいかわからない」という人々を巻き込みながら、活動を社会全体に広げていきたいという。
「『HAJIMARI』は単なる外食体験の提供ではなく、障がいや病気を持つ方々やその家族に『味方がいる』という安心感を届ける活動です。『HAJIMARI』を通じて、社会全体がもっとやさしくなる未来を作りたい」
「No Code」では、2025年も2カ月に一度のペースで「HAJIMARI」を続けていく予定だ。活動の輪がどこまで広がり、どのような社会的な変化をもたらすのか、期待を込めて注目したい。
No Code
住所: 東京都港区西麻布2-25-31 クオーレ西麻布 2F
取材・文/小松めぐみ