ノリスの王者獲得の望みはほぼ絶たれるも……マクラーレン「最優先は常にコンストラクターズタイトルだ」
F1サンパウロGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。ランド・ノリス(マクラーレン)は6位に終わり、ポイント差は62まで広がった。しかしマクラーレンは、ノリスのチャンピオン獲得が主な目標ではないと主張している。 【動画】アイルトン・セナの”愛機”マクラーレン・ホンダMP4/5Bがインテルラゴスを駆ける。ドライバーはハミルトン ノリスはサンパウロGPでポールポジションを獲得し、フェルスタッペンとの差を縮める絶好のチャンスを得た。しかしウエットコンディションでのペース不足、ドライビングミス、ブレーキロックアップの問題、そしてタイミングが悪かった赤旗が重なり、ノリスは6位に終わった。 この結果、差は縮まるどころかむしろ拡大。残り3戦でかなり逆転が難しくなった。 サンパウロGPの結果は、ノリス個人にとっては残念なものだが、マクラーレンはコンストラクターズバトルのことしか考えていなかったため、アプローチに変更はないという。 ブラジルの結果が最終戦へのアプローチにどのような影響を与えるのか、また、実際にノリスにプレッシャーがかかるのかについて尋ねられたマクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、次のようにmotorsport.comに答えた。 「コンストラクターズ選手権に関しては、何も変わらないと思う」 「それは常に最優先事項だった。どちらかのドライバーをサポートすることが求められたとしても、それは常にコンストラクターズ選手権の結果を最大化するための二の次だった」 一方、ステラはタイトル争いがインテルラゴスでのノリスのパフォーマンスに大きな影響を与えたとは感じていない。 「ドライバーズ選手権に関して言えば、ランドに特別なプレッシャーがあったとは思わない」 「時には外から見ると、ここやあそこにミスがあるというように見えるかもしれないけれど、我々はこの戦いを楽しんでいた」 「(ブラジルで)タイヤがロックしたとき、私はドライバーを見ているのではなく、なぜこのようなコンディションでクルマがフロントタイヤをロックさせ続けるのかを見ているんだ。プレッシャーが重要なファクターだとはまったく思っていない」 「数字上、まだ我々はチャンピオンシップに残っている。だが私は、ランドとオスカー(ピアストリ)が今後のレースでも勝ちにいくだろうと考えている」 「ラストの2戦は我々のマシンに向いているはずだ。ベガスはフェラーリにより有利なコースになる可能性が高い。コンストラクターズ選手権が最優先であることに変わりはないし、これまでもそうだった」 ノリス自身は常にタイトルへの思いを抑えており、ブラジルでの結果を消化するのはどれほど大変かと尋ねると、彼は「簡単だよ」と答えた。 「今回はできることをすべてやった。それだけだ。レースはマックスが勝った。彼にとっては良かったね。でも僕にとっては何も変わらない」 コンストラクターズランキング2番手のフェラーリはサンパウロGPでシャルル・ルクレールが5位フィニッシュ。しかしマクラーレンはノリスが6位、ピアストリが8位に入り、むしろギャップを広げることに成功した。ただその差は36ポイントと、十分逆転があり得る点差となっている。
Jonathan Noble