風水害から命どう守る?地震の際に学校で起こりうることは…災害時のリアルを追求「防災教育」の最前線
今治工業高校 藤原清人教諭: 「楽しいと、課題とか考えたことを次にステップとして、またちょっと勉強してみようかなとか思う。そういうのを繋がれば、これから南海トラフ地震が近く来るかもしれないのでそういうとこで1人でも助かれば」
今までの避難訓練は現実とかけ離れていた?災害時に学校現場で起きること
一方、こちらの会場に集まったのは県内の小・中・高校の校長先生や教頭先生などおよそ70人。災害時に、子どもたちの命をどう守るべきかを研究する慶應義塾大学の大木聖子准教授から最新の防災教育について学びます。
慶應義塾大学 大木聖子准教授: 「過去に高確率で起きていること余震は100%。けが人、階段から転落みたいな大きなケガでないにしても過呼吸になるとか、これは普段の学校の訓練だと起きないことになっていて『全員異常なし』って校長に報告して終わることになっているが、これは頻繁に起こっている。過去に一度も起きていないことというのが学校の倒壊だが…たぶんこれが起きると思って皆さん校庭に逃げている」
学校で行われている避難訓練は、実際に災害が発生した際に起こることとはかけ離れていると言うのです。 どのような訓練を行えば子どもたちの命を守ることにつながるのか… 真剣な表情で講義を聞く先生たちの後ろで、大木准教授の研究室の学生たちが動き始めます。 大木准教授: 「自分のクラスの子ども、自分が担任だと思って声掛けをするとかそういうことをします」 災害時に学校現場ではどんなことが起きるのか。調査をもとに、児童や保護者に扮した学生がそれを再現し、対応していく訓練です。
過去の災害での子どもたちの行動を学生たちが再現
先生6人が職員室に集まると…訓練スタートです。 「緊急地震速報です」 児童役: 「せんせー!」 先生役: 「子どもたちの声が聞こえるようです。じゃぁ教頭先生残ってもらって、他の先生は教室に行ってください」
すると…教室に向かう途中、階段で動けなくなっている児童が。 先生役: 「歩ける?足?足?」 「担架きた担架きた」 意識の有無や歩けるかどうかなどを確認しすぐさま保健室に運びます。