「信念貫き立派」 再選の斎藤知事に関経連会長 孤立に「言葉足らず」と指摘も
兵庫県の斎藤元彦知事がいったん失職して出直し選挙で再選されたことを巡り、関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は21日の定例会見で、斎藤氏について「信念を貫き通し、立派なものだ」と語った。斎藤氏が県議会で全会一致による不信任決議を突きつけられるなど孤立したことには「(斎藤氏は)話を聞いていても、言葉足らずなところがある」と指摘した。 【写真】斎藤氏「ずっと一人ぼっち」雨中の演説で本音ポツリ 出直し知事選に挑んだ斎藤氏について、松本氏は「再挑戦した勇気に、私は年上として立派な若者だなと感じる」と評価。松本氏は自身と同じ一橋大出身の作家、田中康夫氏が長野県知事だった平成14年に、議会との対立から出直し知事選に臨んだことを回顧。「(田中氏に)よくやるな、と話した記憶がある」と語った。 再選した斎藤氏に向けては、「自分の態度をどう変えていったらいいか、人の話をよく聞いて」と助言。その上で、「能力を持っているのだから、県政をよくするよう努力していってほしい」とエールを送った。 一方、今回の知事選では交流サイト(SNS)の発信が注目されたが、各陣営や県議らへの中傷が渦巻いた。松本氏は「(知事選では)SNSが効いた」としながら、利用に関しては「自分できっちりと勉強して自己を確立しないと流されてしまう」と警鐘を鳴らした。(井上浩平)