アジア杯GS敗退国を米放送局がジャッジ! 日韓が苦戦した東南アジア2か国は好評価も、“得点ゼロ”終戦の中国は「常に失敗」と辛辣
日韓を苦しめた東南アジアの新興国が小さくない話題を呼んでいる。 サッカーのアジアカップは、いよいよベスト16が出揃った。3大会ぶり史上5度目の優勝を狙う日本、64年ぶりの頂点を狙う韓国は苦戦を強いられながらも、なんとか決勝トーナメントに進出。他にもオーストラリア、イラン、サウジアラビアといったワールドカップ常連国、開催国カタールを含めたイラクやヨルダンといった中東勢、タイ、インドネシアの東南アジア勢も躍進し、多士済々な顔ぶれが揃った。 【サッカー・アジア杯PHOTO】カタールで5度目のアジア王者を目指す日本代表メンバーを一挙紹介! 一方で、熾烈なグループステージを突破できず、カタールの地から去った国もある。米スポーツ専門局『ESPN』のアジア版は、大会から姿を消した8か国を特集。「アジアカップで誇りを持って帰国したチームと失望したチーム」という刺激的な見出しを打ち、早期敗退した8か国の全体的なパフォーマンスを独自にジャッジした。 記事ではまず、最低の「D」ランクに評価されていたのはグループA3位の中国だった。 3試合で2分け1敗。しかも、同国史上初めて「得点ゼロ」で大会を去る屈辱的な形で幕を閉じた。アジアの巨人について同メディアは「過去2回の準優勝、ベスト8進出を果たしている中国にとって、グループリーグ突破を逃すことは常に失敗とみなされることだ」と言及。特に1ゴールも奪えなかったチームの総合力には、次のように辛辣な評価を下した。 「タジキスタン戦とレバノン戦の引き分けで勝点2を得た中国は、当初は3位の4強入りの可能性を残していたが、グループステージ最終戦の日が近づくにつれ、その望みが消え去るのに時間はかからなかった」
中国の苦難を伝えた一方で、日韓を苦しめた2か国には高い評価が並んだ。 初戦の日本戦で敗北(2-4)を喫したグループDのベトナムについては「日本とイラクに敗れたものの、クオリティの片鱗は見せた」と評し、「フィリップ・トルシエがパク・ハンソの後任に指名された。まだ過渡期にあるチームで、平均年齢24歳と今大会で最も若いチームのひとつだ」と指摘する。 グループステージ3戦全敗に終わったとはいえ、確かにベトナムのスキルは高かった。日本戦は前半11分に先制ゴールを許したが、その後はセットプレーから連続得点を奪取。1点差でリードする展開に、会場に駆けつけたベトナム・サポーターは大盛り上がりだった。前半のうちに逆転されてしまったが、一時は日本を慌てさせる場面を作り、連動した守備意識は見応えがあった。 最終戦のイラク戦も1点リードされた後半アディショナルタイムに、細かいパスワークから同点ゴールを挙げたベトナム。最後はイラクにPKを与えて力尽きた(2-3で敗北)が、足元の技術と組織的な戦術は光った。 同じく好評価だったのは、韓国から奇跡の同点ゴールを奪い、歴史的な打ち合いを演じたグループEのマレーシア。同メディアはまず、「2007年以来となるアジアカップへの復帰を果たしたマレーシアだったが、ヨルダンに4-0という屈辱を味わった。続くバーレーンには95分に失点して1-0で敗れ、ノックアウトステージ進出の望みは絶たれていた」と韓国戦に臨むまでの状況を説明する。 続けて、「しかし、彼らはスター揃いの韓国相手に誰もチャンスを与えなかった。ハリマウマラヤ(マレーシア代表の愛称)は最後の最後までベストを尽くし、2度のビハインドを跳ね返し(一時はリードさえした)、奇跡の3-3のドローに持ち込んだ」と記し、FIFAランク130位のマレーシアが最後まで諦めずにボールを回し、終了間際に韓国のゴールネットを揺らした瞬間をピックアップ。驚異的な粘りに絶賛の言葉を並べ立てた。 各グループステージでドラマチックな展開が起きている今大会。アジアの覇権を懸けた戦いは、いよいよ日本時間28日からオーストラリアvsインドネシア、タジキスタンvsUAEの2試合から火蓋が切られる。 はたして、どの国が栄冠を掴むのか。日本の決勝トーナメント1回戦(31日)の相手は、最後の最後まで順位が目まぐるしく変動した混戦のグループEを首位通過したバーレーンとなっている。 構成●THE DIGEST編集部
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